森林土壌の分類【モル型、モダー型、ムル型の成立条件と特徴】

森林・林業
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今回は前回投稿いたしました

『土の色ってどうやって決まるの?』世界の森林土壌まとめ【ツンドラ/ポドソル/褐色森林土/黒色土/ラトソル】
今回は世界の気候帯のうち、森林が形成される気候帯の土壌についていくつか紹介いたします。 森林が形成される気候帯に同時に作られる土なので、畑にあげる土とはまた意味が違います。 ポドソルやツンドラ、褐色森林土などのキーワードが登場しますが、...(続きを読む)

世界の森林性土壌について扱ったこの記事に関連して、森林土壌を分類する”3つの型”について紹介したいと思います。

3つとは、モル型モダー型ムル型があります。

非常に名前が似ていますね。

この記事を読むと3つの土壌の型の区別を通して、山の尾根や沢ごとの場所の違いがどう土壌の違いへ影響しているのかを知ることができます。

地表面近くの層(A0層、A層)

 

まずはじめに、土壌を垂直に切った時の断面は層状になっています。

そして、そのうちの表面層にA0層とA層があります。

 

A0という地表面に一番近い層はL層, F層, H層の3つに分かれ、これらは堆積する植物遺体の状態によって3種類に分けることができます。

L層…落葉落枝が堆積している層

F層…植物組織がわかる程度に分解された有機物層

H層…植物組織がわからなくなるまで分解された有機物層

です。

次に、A層は鉱質土質と呼ばれる、 土壌と細かく分解された有機物の団粒構造のことです。

A0層の次に深い位置にあります。

モル型

 

モル型は、A0層がL層, F層, H層と3種類ともある土壌です。

モル型はA層(鉱質土層)が少ないです。

モル型の土壌が生成される場所としては、尾根などの乾燥しやすい場所や落ち葉かきが行われる場所などの貧栄養な場所で生成されます。

A層が少ないのは、貧栄養なため有機物が無機物レベルまで分解されていないからです。

植物遺体が細かく分解されていないため、溶脱を起こし、土壌は酸性化していきます。

 

 

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モダー型


モダー型
はA0層がL層, F層の2種類ある土壌
です。

モダー型はA層(鉱質土層)がモル型よりも厚く堆積していて、土壌条件は、貧栄養ではないが肥沃とも言えない条件を満たす場所に生成されます。

ムル型


ムル型
はA0
層がL層の1種類しかない土壌で、A層(鉱質土層)がモダー型よりもさらに厚く堆積しています。

 

気候としては、 湿潤で肥沃な土壌で形成され、地形的には沢沿いの土壌がムル型になります。

水分が豊富にあるため、落葉の分解が尾根などと比べて早いのが特徴です。

また、地下まで有機物が浸透しているためA層が厚く、


さらに、植物遺体は分解されると石灰(Ca)を供給するため、土壌の溶脱による酸性化を防止できる効果があるため、植物遺体がよく分解されたムル型土壌は酸性化しづらいです。

 

おわりに

 

いかがだったでしょうか。

今回は3つの型の区別を通して森林土壌が場所の影響でどう変化するのかをお伝えいたしました。

尾根は風通しが良く、湿度が低い。そのため、植物遺体の分解は不活発になり土壌は貧栄養になりやすいです。

逆に沢は湿度が高いため、有機物の分解は活発に行われ、肥沃な土壌になるといった特徴があります。

今後も森林科学に関する記事を続々と書いていきたいと思います。

今回も最後までご覧いただき、ありがとうございました。

 

●参考文献

森林・林業実務必携

森林・林業
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