こんにちは、KOYAです。
最近は顔出しユーチューバーもやっていて、下記のような動画を投稿しました。
フェデラーはどうしてナダルを克服できたか
ブログは月に7万回ほどの閲覧があるのに対して、YouTubeはまだチャンネル登録が45名ほど。
ブログ読者さん的にも面白いネタだと思うので、記事としてまとめておきます。
※今後も編集でき次第、YouTubeにテニス解説動画を投稿するので、チャンネル登録して通知待ちしていただけると嬉しいですm(_ _)m(YouTubeの右上に出ます)
フェデラーが最近ナダルを克服できた理由【2015-19】
- ①クレー以外での対戦が増えた
- ②ナダルの走力が、さすがに低下
- ③フェデラーのバックハンドが圧倒的向上
記事のポイントは、上記のとおり。深掘りしていきますね。
クレー以外での対戦が増えた
過去のフェデラーは、ナダルに「苦手意識」を持っていました。そして、それが新規の試合でも響き続けていたと本人が認めています。
昔のナダルは、フェデラー戦まで行けなかった
2004〜2009年くらいを想定して言いますが、過去の2人は、クレーでの対戦割合が多めでした。
というのも、クレー大会をナダルが圧倒するので、ランキングはフェデラー1位、ナダル2位。
すなわち、「フェデラー vs. ナダル」のカードは決勝戦でのみ生じるカードでした。
しかし、フェデラーはハードコートの大会で決勝に来ても、ナダルはこれないことが多く、とはいえフェデラーは「クレーナンバー2」なので、結果「フェデラー vs. ナダル」のカードが実現するのは「クレーが多め」という構図ができました。
そして、言わずもがなナダルは「圧倒的なクレーキング」です。フェデラーの「芝の王者」どころでなく、サーフェスに適応して特化しています。
根拠は結果が全てであり、ナダルの「フレンチオープン12勝」は今後も誰も破れないでしょう。
フェデラーがクレーをスキップした【2016,17,18】
これは、加齢によるもので、「体力を大きく消耗するクレーをスキップすることで、より芝に集中したい」というフェデラーの戦術でした。
今年(2019)はフェデラー全仏に出場したのですが、ウィンブルドンでも決勝に残りました。
というか、6-7(5), 6-1, 6-7(4), 6-4, 12-13(3)という、決勝で今大会最長の試合を戦い、38歳手前とは思えない、「驚異的な体力」を示しました。
なので、怪我でなかった2017,18も、ぶっちゃけローランギャロスに出場はできたのでしょうが、「心理的に」、出場しなかったことが、フェデラーの役に立ったようです。
ナダルの走力が、さすがに低下
Competing or just for fun, whatever, simply enjoy and try your best. Ready for #Wimbledon@babolat #PureAero #WeLiveForThis pic.twitter.com/iWafJ7kxVE
— Rafa Nadal (@RafaelNadal) June 28, 2019
誰にだって分かりきっていたことですが、33歳になってやっとナダルの体力が落ちてきました。
10年前のナダルは、おかしいくらい走れていた
むしろ、10年前とかが異常でした。
2006年頃のナダルのクレーでの動きは、鳥肌ものでしたから。
右に打っても、左に打っても拾われる。どんなにえぐい角度をつけても拾われるし、強烈なエッグボールがバック側に飛んでくる。
わかってはいても、あんなに強烈なスピンボールがバックハンド側にひたすら跳ねてきたら、どこかでうまく返せない時が出てくると思うんですよ、、、。
しかし、そんな時にこそ、ナダルは空いたフォアサイドにフラットを打ち込む。
そんな無理ゲー感を感じるほどの走力を持ったナダルですが、足依存性が高かったので、さすがにコートカバーリングが低下してきました。
一方、フェデラーの配給力は低下していない
ナダルの驚異的な守備力は、クレー以外だと低下してしまったのですが、一方のフェデラーの攻めは、ほぼ落ちていません。
多少全盛期よりフォアハンドのキレはなくなったかもですが、左右への内訳や球速なんかは低下していないですからね。
ナダルの方が肉体依存だった分、先にキツさが出てきてしまった感があります。
とはいえ、フェデラーより前の世代だと、30歳過ぎてもまだプレーしているなんて考えられない時代だったので、フェデラーもナダルもジョコビッチも、頑張っています。
フェデラーのバックハンドが圧倒的向上
Thanks @Nike for your support. Nice video! https://t.co/fCLyadv6mI
— Rafa Nadal (@RafaelNadal) June 10, 2019
フェデラーは2016年後半、膝の手術後の経過が悪く半年離脱しました。
当時は、「今度こそ、終わりの時かも」とフェデラーのプレーが見れなくなることを危惧しましたが、フェデラーは「まだやれる」と言い、「ネオバックハンド」という武器を持って復活しました。
「よく前で、より高い打点で」打てるようになった
2017年全豪オープンでネオバックハンドを披露したフェデラー。
以前よりも片手バックハンドが強化され、「よりコートの中で、さらには、より高い打点で」ボールを打てるようになりました。
結果、フォアハンドだけでなくバックハンド側からもナダルの時間を奪えるようになり、さらには、ナダルの球が浅くなるとすぐにその隙をつくことが可能になりました。
ナダルは、「バックハンド狙い」ができなくなった
2008年くらいのナダルだと、戦術はシンプルで、「基本バックハンドの高い打点を延々と狙い、崩れたらフォアハンド側に打ち込む」というものでした。
しかし、フェデラーのバックハンドの攻撃力が高まってしまったので、中途半端なバック狙いは、むしろ餌食になるように。
※「守備力が上がったのではなく、攻撃力が向上した」でOKです。
これは実際に、先日のウィンブルドンでもナダルはインタビューで答えており、下記のよう。
ナダルのコメント
「彼は第2セットで悪いプレーをした。何度か連続でミスをしていたと思う。僕の戦術はバックハンドを攻撃するものではなかった。何年も前はそうしていたけれど、もうやらない。」出典:テニス365
実際に、試合ではバックハンド一点狙いではなく、散らしてフェデラーを大きく動かして削っていこうとしているようでした。サーブも以前より向上してましたし、ナダルもショートポイントが増えました。
この2人が、2008年にウィンブルドン決勝を戦ったあと、11年経ってまだ対戦できているのは、このように「変化し続けれれたから」でしょうね。
コートの速さも、道具も、自分の肉体も、常に同じ状況ではなく、移り変わっていく。
それを素直に受け入れ、その時々できることを積み上げてきたから、今があるのだと思います。
最近だと、フェデラーの方がより年をとっても勝ちやすいプレーをしているので、ナダルにより勝ててるという話でした。
というわけで、今回はおわりになります。
また、YouTubeなり、次の記事でお会いしましょう。