こんにちは、KOYAです。
テニススクールの初中級レベルから上級レベルを狙うくらいの人向けに、情報を発信しています。
先日、ブログを読んでくださっている方から、下記のような要望をいただきました。
先日ブログを知り、過去の記事も読ませていただきました。どの記事も合理的な考え方を基にしていてとても参考になります。 是非サーブ、リターンに関する記事を拝見したいです。よろしくお願いします。
「サーブやリターンについての記事も書いてほしい」とのことで、まずは今回「リターンの際、意識すべきこと」について深掘りしていきたいと思います。
先にネタバレしてしまいますが、結論としては、下記のとおり。
①「攻めるリターンなのか、かわすリターンなのか」を打つ前に決める
②強く返せなくてもいいから、絶対に「深く返す」とだけ決心しよう
③(片手バックの場合)はじめはスライスばっかりでもOK
上記について深掘りしていきます。
ストロークと違って、「時間的余裕」がないことを前提に、話を進めていきましょう。
「攻めるリターンなのか、かわすリターンなのか」決めておく
まず、サーブでダブルフォルトしてしまうと無条件にラリーすることなく失点してしまうのと同じで、リターンも無理して攻めようとしてミスしたら日頃のストローク練習の成果なくポイントを失ってしまいます。
なので、心持ちとしては、下記のことを当然だと胸に刻みましょう。
▪︎その①:リターンミスもダブルフォルトと一緒
▪︎その②:バコってミスるくらいなら、ひょろひょろでも返す
▪︎その③:「攻める」と決めたら、そのリターンは振り切れ
意味不明かもなので、順に解説していきます。
その①:リターンミスもダブルフォルトと一緒
「リターンゲームは失って当たり前」と考えている人が多くて、確かにプロレベルならそうかもなのですが、草トーの市民大会やスクール主催の大会、大学の体育会レベル(1部とかではなくてそれ以外)ならば、わりとリターンゲームにもブレイクするチャンスって、あるはず。
もちろん、常に全力を出すのは難しいです。
また、「あえて全てのゲームでMAXを出し切らない」というのも大切だったりするのですが、せめてブレークする気のゲームに関しては、リターンミスは0にするくらいの気持ちが必要です。
なぜなら、1ゲームを奪取するために必要なポイントは「最低4ポイントですが、1回りターンミスするだけで、相手は「25%も簡単にゲームをキープできる」からです。
この発想ありましたか。
僕も大学でのテニス部を引退した後に気づいて「遅すぎ…」でしたが、2回リターンミスしたら、「相手は通常の半分の労力でサービスキープできる」ことになります。
これだと全くプレッシャーかからないですよね。
その②:バコってミスるくらいなら、ひょろひょろでも返す
また、リターンミスよりも、「ひょろひょろでも深く球が返ってくる」方が相手的にも嫌です。
たとえ、球威がないスライスの浮いた球でも、深いベースラインギリギリにポトンと落ちてきたら、そこからの展開って難しくないですか。
あなたもきっと経験ありますよね。
相手がビッグサーバーならば特に、「ファーストサーブは当てポンでも、スライスでも、天井ロブでも、コンチネンタルでもなんでもいいから返す」そう思えることが大切です。
「リスクをもって打った渾身のファーストサーブが、返ってくる」これだけでもサーバー側に精神的な負担をかけられますし、0に戻されたラリーを再度展開するのにも技術を求められます。
相手の強いサーブは、「威力を吸収する」だけでいい
相手の速い、強烈なリターンを返球する際に意識する際は、「なんでもいいから返す」ことが最重要なのですが、その上で意識したいこともあります。
▪︎ラケットは、振らない
▪︎ボールをスイートスポットの芯にだけ、当てる
▪︎軌道は、ふんわり山なりでもいいから、とりあえずクロス、あるいはバック側に返す
とにかく、「相手の、サーブで崩してからの優位な展開」をさせないために、リターンで攻勢を一旦0に戻すことが大切です。
一旦0に戻されるだけで、そこからの際展開は難易度が上がるので、それだけでもポイント獲得可能性は大きく向上します。
言い換えるならば、「ふんわりとした深い、とりあえず返ってくるリターン」は実は速いファーストサーブに対しては、攻撃的なリターンとも言えます。
ただし、さらにレベル高い人とかだと、そのようなふんわりリターンを見切ってサーブ&ボレーでネットを取ってくるとはず。その場合は、ストレートに低いリターンを見せておくことも求められたりします。
参考:フェデラーのリターン
下記の引用ツイートの3枚目と4枚目の画像のインパクトの際の形を見比べてみてください。
Forehand #Federer #ibi19 (AFP/Getty) pic.twitter.com/lkpxybzWSw
— Viki_RF 🇨🇭 (@VIKI_RF) May 16, 2019
3枚目がストローク時、4枚目がリターン時なのですが、気持ち3枚目は「押す」、4枚目は「キャッチする」という感じがあると思います。
フェデラーでさえ、ストロークとリターンでは完全に攻撃と守備を変えているのが伝わるかと。
その③:「攻める」と決めたら、そのリターンは振り切れ
逆に、相手のサーブがそんなに強くない場合、あるいはファーストとセカンドサーブで大きな球威差がある場合、疲れてサーブの威力が落ちてきたゲームなどでは、「積極的なリターン」を見せておくことも求められます。
その場合は、下記のような心持ちを持つと良いでしょう。
▪︎これは攻めるリターンだと覚悟を決める
▪︎しっかりボールを前に押し切る
※とはいえ、「構えを大きくする」はNGで、あくまで時間はない
▪︎ストレートを狙ってみる
アドサイドの相手の2ndスピンサーブのワイドなんかだと、バックハンドリターンでダウン・ザ・ラインに勝負を仕掛けてみるのもいいと思います。
あとは、攻めのリターンとはいえ、あんまり時間はないので、テイクバックを大きくするのではなく、「腰のひねり戻し」を導入することでパワーを出すイメージです。
>>参考:フェデラーのフォアハンドの秘密は軸の運動連鎖にある【脱力も習得】
基本的には、リターンには時間的余裕がありません。なので、フォアハンドの場合は特に、基本的にはおへそが前を向いただけの、「合わせるリターン」になります。その上で、時間があれば、その分だけ、少しおへそを横に向け、そのひねり戻しで威力も与える感じ。
はじめはスライスばっかりでもOKです【片手バックの場合】
今回の記事を読んでくださっている方の中には、シングルバックハンドの方もいると思うので、片手の場合のリターンの心持ちについても、最後に解説しておきます。
結論からいうと、「スライスリターンしかできなくても、深ければ、ある程度まではごまかせる」です。
もちろん、地域にもよりますが、市民大会ベスト8くらいまでなら問題ないでしょう。
片手バックのトップスピンリターンは難しい
過去の僕の経験談ですが、片手打ちバックハンドのトップスピンリターンには圧倒的に苦戦しました。
基本的には、「リズムが合わず、食い込まれる」、「高い打点に対処できない」の2つの問題がありまして、まぁ年月がかかりました。
具体的には、下記のとおり。
▪︎テニス2年目
:全てスライスリターン
▪︎テニス4年目
:トップスピン打てなくもないが、速いサーブや高い軌道のサーブはスライスで処理
▪︎テニス6年目
:基本的にはスピン。意図的にスライスにもできる
上記のとおりで、6年目でようやく不自由なくなってきた感じです。
両手バックハンドなら、たぶん1年目でトップスピンリターンできるようになるはずなので、かなり片手は部が悪いですね。
とはいえ、先述のように、「スライスしかバックハンドリターンできなくても、深ければごまかせる」ので、気を重くしすぎなくてOKです。
「スライスだから悪い」というよりも、「スライスの精度と深さが浅いのが悪い」という感じですね。
上手い人のスライスは「鬼のしごき」のように低く深く伸びてくるので、スライスだけでも十分勝つことができます。
というわけで、今回は以上です。
リターンの心持ちの参考になれば幸いです。
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