こんにちは、KOYA です。
あまりにフェデラーに憧れていたので、高校生のとき周りの反対を押し切って片手バックにしました。
先日に、下記のようなツイートをしました。
高校の頃、反対を押し切って無理やり片手バックハンドにしました。見本もいて、何とか習得したけど、結果、大学の体育会テニス部では、圧倒的にバックハンドの高い打点を狙われ、1年生の頃は圧倒的に苦戦しました。
高い打点も克服したけど、正直遠回りで、スピンが武器になるまでも時間かかりました
— KOYA May 8, 2019
見本もいて、何とか習得したけど、結果、大学の体育会テニス部では、圧倒的にバックハンドの高い打点を狙われ、1年生の頃は圧倒的に苦戦しました。
高い打点も克服したけど、正直遠回りで、スピンが武器になるまでも時間かかりました
この記事を書く僕は、高校からテニスを始め、片手バックハンドにし、大学でも体育会テニス部に所属。学生時代は、猛練習の末部内唯一の片手バックとして、レギュラーでもありました。
なので、「片手バックハンドにしたいけど、周りは誰もおすすめしてくれないし、やめるべきなのかな」そんな風に迷っているあなたの参考になれるかなと思います。
ただし、結論をいうと、「やっていけないこともないが、両手バックにするより圧倒的に茨の道」であることは最初に伝えておきます。
それでも、「片手だからテニスが楽しくて、楽しいから、テニスを続けたいんだ」そう思えるならば、シングルバックハンドの道を選択してOKです。
※実際、当時の僕はそう思えましたm(_ _)m
僕に片手バックを教えてくれた、JOPランカーの方も、この6年くらいの間に2回くらい「両手にした方がメリットある」といって一時期両手にしたりしていました。なので、ブレてもOKです。
追記(2019.05.11)
本記事の内容をYouTubeにも公開しました。
動画でチェックしたいというあなたは、ぜひこちらも活用ください。
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片手バックと両手バックハンドのメリット、デメリットとは
はじめに、片手バックハンドと両手バックハンドのメリットデメリットをお伝えしておきます。
色々挙げてみますが、ぶっちゃけ「両手バックハンドの方が簡単」です。
片手バックハンドのメリット、デメリット
フェデラー、ワウリンカ、ディミトロフ、ガスケに代表されるシングルバックハンドですが、実際のところ国内プロでは絶滅危惧種です。
日本人の身長の形質と合わさって、余計にいない感じですね。
悲しいけど、日本だとサークルとかで「俺カッコいいんだぜ」系の人がやっているイメージです。
<片手バックハンドのメリット>
▪︎シンプルに、「カッコいい」。
:習得できてなければ最高にダサいけど、マスターできていると最高に男らしくてカッコイイ。
▪︎両手よりも、力強いスピンがかけられる
:ラケットヘッドを走らせやすいので、両手よりも運動エネルギーが大きくなり、その分スピンもかかります。
▪︎(達人レベルになると、)面を作るだけで簡単にボールを返せる
:ただし、相当上手い人だけです。大きく振られてもスライスに逃げず返せます。
<片手バックハンドのデメリット>
▪︎打点がわからない
:両手バックハンドより前なのですが、そのため初めは食い込まれまくるかと思います。
▪︎高い打点の処理が圧倒的に難しい
:キツイかと思います。遊びの人だとどうでもいいかもですが、真剣にやろうとすると、身長も関係し、物理的な難しさが絡んできます
▪︎そもそも、習得が圧倒的に難しい
:日常的に使うことの少ない、「逆腰」の運動連鎖ですし、指導できる人も少ないです。身近な見本もいないですよね。
結論としては、「習得に時間がかかるけど、習得してしまえば両手バックハンドよりも攻撃的」といえるでしょう。
ただ、習得はかなり厳しく、「高い打点」の克服にもかなり頭を悩ませることは間違いなしです。
一般的に言われるけど、正直疑問な点
下記の点は、一般的には言われるけれど、正直疑問なところです。
▪︎「片手バックハンドの方が、ネットプレーに繋げやすく、ボレーに有利」
:スライスからネットに出るとかが考えられますが、両手バックハンドの方でも現代の方はみなさんスライスが上手なので、関係ないかと。
▪︎スライスとの切り替えがしやすい
:片手のトップスピンのグリップとスライスのグリップは違うので、有意な差はないかと思います。
▪︎相手がスライスを打つかどうかわからない
:実際のところ、普通に相手からわかるかと思います。
▪︎リーチが長い
:しかし、打点は両手よりも前なので、相殺されています。全くリーチは長くないです。
「リーチが長い」とか、実際に片手バックハンドを打っている人でそう言っている人は見たことありません。
理由はわからないですが、片手バックハンドの得失に関しては、迷信が多いです。
両手バックハンドのメリット、デメリット
つづいて、錦織やジョコビッチらに代表される両手バックハンドの得失について、解説します。
<両手バックハンドのメリット>
▪︎簡単に習得できる
:動作が単純明快ですし、運動連鎖がフォアハンドの逆バージョンです。
▪︎打点が後ろ目
:片手バックハンドほど、「食い込まれ」を気にしなくてOKです。
▪︎守備に強い
:スライスに逃げなくても、十分面を作って返せます。ジョコビッチが芸術級に上手いです
▪︎高い打点に力が入る
:無駄な心配事が一つ減ります。
▪︎早く取得できる
:早く試合で勝てるようになりますし、バックハンドの完成度を高めることにも時間を使えます。
▪︎指導できる人が多い
:テニスコーチだけでなく、部内でも身近で真似できる人が多いです。
▪︎相手の球威に合わせやすい
:片手は「自分からパワーを生み出す」という感じですが、両手だと「相手の力を利用する」という感じです。打ち負けないだけでなく、疲れにくいです
<両手バックハンドのデメリット>
▪︎片手バックハンドほどのパワーとスピンは生まれない
:ナダルみたいにフォア側の手もグリップ厚く握るという手はありますが、少し打つのは難しくなります。
なんというか、、全然デメリットが思い浮かばなかったです。
「片手よりもボールに近づかないとダメ」とかよく言われまして、確かにそうかもなのですが、片手はその分「打点がかなり前」なので、トータル的な大変さは変わらないと思います。
むしろ、その「習得のしやすさと安定感」から地味ではあるけれど謙虚に両手バックハンドにはじめにした方が、遠回りしないので、幸せですかね、、、。
かつての僕は、それでも、片手バックにしましたが、正直「3年くらい」ロスしたように思います。
体育会テニス部で毎日6〜7時間練習するようになった4〜5年目を終えて、圧倒的に悩んで、ようやく弱点ではなくなった感じです。
昨年市民大会で、「昔大阪選抜だった」30代くらいの方と対戦したのですが、たぶん「テニス歴20年以上かつ、ガチでやってきた」とかですよね。そういう人でやっと「片手バックが強すぎて全く抵抗できない。クロスもダウンザラインもくるわ、反則級かよ。」と感じました。3-6で敗北しました。
片手にするとして、指導してくれる人はいますか
僕は、幸運にも「部活で習った両手バックを捨てて、フェデラーみたいな美しい片手バックでテニスをしたい」と思っていたとき、幸運な出会いがありました。
社会人をしつつ、JOPに出ている方なのですが、インターネットからのやり取りを通してですね、弱いですが相手をしてくださることになりました。
ここの話をしだすと長くなりますので今回は省略しますが、その方に片手バックの手ほどきを受け、定期的に面倒をみていただけたおかげで今がある感じです。
独学は、割と厳しいかも
僕の場合、偶然出会いがあり、継続的なアドバイスいただくことができたのですが、スクールとかでも教えられる先生は数少ないです。
僕は、大手テニススクールのコーチを間近でみてきましたが、それでも9割のコーチは片手で打てないと思います。
なんちゃってで、コーチも片手打てるかもですが、それと「指導できる」のレベルは別ですよね。
片手バックハンドは、圧倒的に遠回りです【経験談あり】
悲報ですが、事実です。片手バックを選択した僕は、圧倒的な遠回りをしてきました。
▪︎問題点①:「習得までにかかる時間」に差がありすぎる
▪︎問題点②:「バックハンドの高い打点」を試合では超しつこく狙われる
問題点は、上記のとおり。
試合なので仕方なしですが、ループ状の相手からはリスクのないボールでも、こちらにとっては返しずらいボールです。
学生時代の僕のつらい思い出【経験談】
大学テニスで真剣に勝ち負けにこだわるようになると、「片手バックじゃなければ、、」と思わずにはいられない日もありました。
学生時代、1年生であっという間にレギュラーを奪いましたが、「バックハンドの高い打点を攻略する」という戦術を執拗に実行され、レギュラー落ちしました。
そして、2年生のときもまだ高い打点から攻めに転じれず、高い打点が来ても撃ち負けなくなったときには3年になり、引退も見えてようやくレギュラーを奪還できた感じです。
片手バックハンドの習得には、時間がかかりすぎな件
両手はある意味、腰の回転が順方向で、「フォアハンドの体づかいの反対側」で済むのですが、片手バックハンドの場合、「逆腰」で打ちます。なので、習得に数倍の時間がかかります。
(補足)「逆腰」…「腰のひねりを運動方向に加えるが、最終的には身体をひねらない」という普段使わない動作 ※ちょっと難しくてスイマセン。
「バックハンドの高い打点」はうんざりするほど狙われます
当たり前ですが、超狙われます。
高校・大学という「よく知っている仲」の相手だけでなく、市民大会やスクール主催の大会などで当たる初見の人でも、「とりあえずバック攻めしよう」と狙われます。
そして、ちょっと賢い人だとすぐ「こいつは、特に高い打点で揺さぶれるな」と気づき、弾道を上げてきます。
弾道を上げられると、ポジションを下げて対処したり、逆に前でとったりなどこちらは相当の対処をしますよね。直接その球でミスしなくても、ボールが浅くなるかもですし、攻めててもペースが崩されます。
片手バックを打って「イタくないレベル」には4年くらいかかります
正直、3年くらいは、「片手でイキってるけど、むしろミスするかチャンスボール来るかで、むしろ片手なのがチャンス」とばかりに狙われ、ジリ貧になり、むしろ片手であることが恥になることを保証します。
カッコつけて「片手で打ってるフリ」をしてる人が多いです
これは、大学時代サークルの人たちが打っているのを見て思ったのですが、「当てて合わせている」だけで、全く振り切ってスピンを与えられている人がいなかったんですよね。
もちろん、批判にも及ばないレベルなので相手しないですが、とはいえこれは圧倒的に成長の機会損失だなと思っています。
僕の場合、先輩や同期に試合のたびに「超しつこく狙われる」という経験を通して、「本気で片手バックハンドをどうしかしないといけない状況」に追い込まれたのですが、こういう状況にでもならない限り、しっかり片手をコーチに習えている人以外は、「してるフリ」のレベルを卒業できないんじゃないですかね。ちょっと厳しいことを言うようでスイマセン。
たとえミスしまくって圧倒的にダサくなったとしても、片手バックは「振り切れる」ようにならないと先がないように思います。
ただし、一度習得してしまえば、武器になる
かなり片手バックハンドについてネガティブなことを書いてきましたが、ここまで読んで、それでもまだ「僕はそれでも、片手バックにしたいんだ」という強い気持ちがあるなら、もはや適正ありです。
なので、「片手バックにするとして、ではどうするのか」についても解説していきます。
基本的に、「自由度が少ない分、フォアハンドよりバックハンドの方が安定する」とはよく言われるのですが、これは両手だけでなく、片手バックハンドにもいえます。
4年くらい(笑)かけて一回習得してしまえば、あとは自分で動画を見るなり、雑誌を読むなりで改善できるので、心配いりません。
ここからは、その「4年」をいかに短くできるかにフォーカスします。
僕の場合、高い打点は、「グリップの変更」で克服できました
もしあなたが、身長185cmとかあるわけでないのなら、「片手バックのグリップを厚くする」ことも検討すべきです。
僕は身長173cmなのですが、スライスを使わないとすると、高い打点は顔くらいの全く力の入らない高さで打たざるを得ない場面もあり、正直「フェデラーのような美しいフォーム」とか言っている場合ではありませんでした。
「フェデラーのような、美しいフォーム」にするためにはわりと薄いグリップ(イースタン〜セミウエスタン)で打ちたいところですが、正直身長がないとそれで生き残るのは厳しいかと思います。
あんまりテニス雑誌とかでこんな風に書いている雑誌はないですが、「平均日本人身長で、片手バックハンドを武器にしたいのなら、グリップをセミウエスタン〜ウエスタンの中間くらいはほしい」と述べておきます。 ※グリップが厚いほうが、高い打点の処理が簡単です。
グリップ以外にも、スイングの軌道についてなどの解説があるので、詳しくは過去記事を参考にしてみてください。
>>参考:片手バックハンドの高い打点は簡単に克服可能【グリップを厚く+α】 ※別タブで開きます
完全に大きく振り切ってもスピンとコントロールが効くレベルまでマスターすれば、むしろ両手バックハンドよりもラケットヘッドが加速する分スピン量の多い強い球が打てます。両手よりも、攻撃的です。
片手バックハンドの、技術的なアドバイス
長くなってきたのでそろそろ記事を終えますが、せっかくなので体づかいにおける助言もしておきます。
(前提):腕には力いらないです。片手バックハンドのスピン量とパワーは「腰のひねり&回転」と「上半身の閉じ」で生まれます。
▪︎右利きの人の場合、左側に腰をひねって、左手でスロートを左へ引っ張りつつ、ためをつくる
▪︎右側へ腰をひねり、体を回転させる
▪︎しかし、下半身で生み出した回転は、上半身の身体を開かないことで止め、加速自体はラケットヘッドに全て伝える
文字だけだと意味不明かもですが、要するに、「ためを作ったあと、腰から運動連鎖が始まるけど、上半身は流れず、体の回転はストップし、エネルギーはラケットに伝わる」という感じです。
スイマセン、よくわからなかったらぜひツイッターで質問してくださいm(_ _)m ※あんまりテニスツイートしてないかもですが、ちゃんと答えます。
最初は、スライスばっかりでもOKです
最初は、スライスを習得し、「バックハンドはスライス」で返しつつ、余裕のある人と練習するときに少しずつトップスピンを習得すれば良いでしょう。僕はこの手順で習得しました。
▪︎テニス2年目
:バックハンドは10割スライス。
▪︎テニス3年目
:バックハンドは8割スライス、余裕があればトップスピン
▪︎テニス4年目
:攻められた時以外はトップスピン。ただし、リターンはだいたいスライス。高い打点は、スライスで処理。
▪︎テニス5年目
:攻められた時は、スピンでも返せるけど、意図的にスライス。高い打点でもスピン。リターンもビックサーバー以外はスピンで返球。
上記のとおり。
片手バックハンドのリターンは、タイミングのとり方が難しく、習得に時間がかかりました。
「スライスは逃げ」のように思うかもですが、本当に低くて伸びるスライスは、返球していて返球側の体力が腰を毎回落とすことによって削られてきます。
あえて命名するならば、「シゴキのスライス」です。
そして、伸びるスライスを打つためのコツは、下記の記事を参考にするかと良いと思います。
>>参考:【テニス】滑る、伸びるバックハンドスライスを打つコツ【完全解説】
「スライスしか打てないから負ける」というよりも、「スライスの質が低いから負ける」の解釈が正しいかと。
デルポトロとか一時期バックハンドがほとんどすべてスライスでしたがリオ五輪決勝まで行きましたし、浅くならない、深いスライスをしっかり返球するのは相手も技術が求められます。
>>参考:【テニス】スライスばかり打ってても勝てますよ【かなり攻めづらい】
というわけで、今回は以上です。記事が参考になったら幸いです<(_ _)>