こんにちは、KOYAです。
今回は、テニスのサーブの配給について考えていきます。
ポイント先行されたから、ここ一発ドカンといきたい。
と考えてフラットサーブを打つ男性や、
サーブに回転かけたいけど、やり方がわからない。
と考えてフラットの無回転サーブを打ってしまうあなたの参考になれば幸いです。
本記事の内容
- 「フラットサーブで一発でポイント…」は決まりません
- (男性)回転系サーブのベースは、スピンサーブでいきましょう
- (女性)回転系サーブのベースは、スライスサーブでいきましょう
- フォルトを恐れるばかりに擦るのは、良くない話
上記を深掘りしつつ、解説していきます。
「フラットサーブで一発でポイント…」は決まりません
とくに男性のあなたは経験あるのではないでしょうか。
- 「もう、打つしかねぇ」でフラットサーブ
- 「あぁ、ムカつくなぁ…」でフラットサーブ
- 「ここで一発欲しいなぁ」でフラットサーブ
- 「相手のリターンが刺さってキツいなぁ」でフラットサーブ
これらはフラットサーブを打つ前の精神状態だったりしますが、共通点に気付いたでしょうか。
すべて、「心の余裕のなさ」から来ています。
現実的に、身長185cmのフェデラーでもフラットサーブはほとんど使いません。フォルトが増えますし、相手に慣れられやすいです。
あなたが180cm程度では、キビシイかと思います。
悲報:感情的になっても、試合中の流れは変えられない
悲しいお知らせですが、見出しのとおりで、感情的に強い球を打とうとしても、成功確率が低いです。9割はペースが崩れて、自滅しますよね。
僕も試合中、相手が感情的になって自暴自棄になるのを待っています。
逆に、自分が感情的になったら負けだと思っているので、感情はできるだけ「無」にしています。
フェデラーとかも、リードしていても、負けていても淡々とプレーしていますよね。
やるべきことは、イライラを相手にぶつけることではなく、「今この状況からどんな手を打てるか」を考えることです。
マッケンローの真似は良くない
マッケンローとか、無名時代のフェデラーの真似は良くないです。
審判に怒鳴りつけたり、相手コートにラケットを投げたりしても、観客が不快になって空気が悪くなるだけで、ポジティブな方向に状況は変わりません。
ジョコビッチとか錦織がラケットを折ったり叩きつけているのは、あれでアドレナリンを分泌し、自分の集中力を高めている側面もあるのですが、、そんなことに頼らなくても、自力で脳内物質を分泌するべき。
フレンチオープン12回優勝したナダルもラケット折ったりしないですよね。
ラケットを折らなくても、声出しつつのガッツポーズとかでアドレナリンを分泌しています。
見てる側も盛り上がるし、本人も後ろめたくないし、で好循環ですよね。
記録を出し始めてからのフェデラーやナダルが人気なのは、そういったところも影響しています。
フラットサーブを打つべき瞬間は、1セットに1-2回しかない
というか、1セットに1〜2回もないかもです。
フラットサーブを使ってもいいような場面は、以下の条件を満たしたとき。厳しいです。
- そもそも、練習の時から6割以上の確率でフラットサーブを入れられる
- サービスゲームでポイントリードしている
- ファーストサーブ
- 「絶対に入る」セカンドサーブがある
- 相手が回転系サーブを予想しているのがわかり、フラットを打つことで予想を崩せるのがわかる状況のとき
かなり限定的なシチュエーションで、こういったときは勝負してもいいかと。
回転系サーブのベースは、スピンサーブでいきましょう(男性)
フラットサーブを打てる状況はかなり限られているので、ベースは回転系サーブにするべき。
男性ならスピンサーブで、理由を下記に示します。
- 入らなかったときに、その原因を考えやすい
- 再現性が高いので、精神的に追い詰められても入りやすい
- バックハンド側に高く跳ねさせられれば、効果的
要するに、「入りやすいから」ですね。
セカンドサーブの基本はセオリー通りですが、「スピンサーブをバックハンド側に打つ」でいいかと思います。
フェデラーのセカンドサーブも、「スピンサーブをバックハンド側に打つ」の割合が一番多いです。
相手が「スピンサーブのバックハンド側」に予測を張ってきたなと思ったら、スライスサーブを混ぜればOK。
回転系サーブのベースは、スライスサーブでいきましょう(女性)
女性は男性ほど筋力がない場合が多く、ちゃんとしたスピンサーブを打てる人は少ないです。
それが理由で、ベースとする回転系サーブはスライスサーブとなります。
そして、スライスサーブもセンターとワイド打ち分けられるので、「スライスは必ずフォア側にいく」とか決めつけなくてオッケイです。
デュースサイドからセンターへもスライスサーブは打てます。
フォルトを恐れるばかりに擦るのは、良くない話
ここまで「サービスの中心は回転系にしよう」ということについて話してきましたが、とはいえ、フォルトを恐れるがあまりに当たりの薄いカスカスの球になってしまうのは逆効果です。
当たりの薄いサービスを打ってしまうとどうなるのか
結論、サーブを打ってる側からリターンでぶっ叩かれます。
- そもそも、回転させすぎてフォルトも増える
- 推進力がなさすぎて、威力がない
- バウンド後も伸びがないので、怖くない
- バウンド後も推進力がないので跳ねず、結果叩きやすい打ちごろの球になる
サーブの球には、前へ進むベクトルと、回転になる上へのベクトルがありますが、上へのベクトルばかりが強調されると、推進力のない球(=威力のない球)になります。
そして、中途半端に跳ねる球はリターン側にとって格好のエサです。
「叩いてください!」といってドMなサーブを打っている訳ではないので、当たりの薄いサーブにならないように改善しましょう。
かつての僕も、スピンをかけようかけようとしすぎてカスカスの球を打って叩かれていました。
スピンサーブが叩かれるあなたへの解決策
僕の過去の経験から、2つ解決方法を紹介します。
- ①(簡単な解決策)スライスサーブをメインにする
- ②(本質的な解決)運動連鎖を習得する
あなたが試合までに時間があるなら、根本から運動連鎖を見直してほしいですが、残り期間が1週間とかならスライスサーブの方が楽です。
試合まで数日なら、「前に押す」ということだけ意識しておきましょう。
その①:スライスサーブをメインにする
スピンサーブで「『前に押す』ベクトルを強くして」と言われても、「何のこっちゃ?」というあなたは、素直にスライスサーブにした方が楽です。
理由は、スピンサーブだと擦って薄い当たりになってしまうような人でも、スライスサーブなら厚く当てれる人が多いからです。
かつて僕もそうしていて、「ファーストがスライス、セカンドがスピン」をベースにしていました。
もちろん、バレてきたら逆を混ぜたりはしましたが、スライスサーブなら速度も出しやすいし、相手の打点も低くなるのでぶっ叩かれにくいです。
そういった理由でのスライスサーブですね。
その②:運動連鎖を習得する
スライスサーブにするのは対症療法的な処方箋ですが、運動連鎖の習得は根本治療です。
難しかったらスライスサーブに逃げてOKですが、余裕があったら以下を意識してみましょう。
※右利き想定で書きます
- トスアップで、おへそを右90度までひねり、打つのに合わせておへそから正面に捻り戻すことで腰の回転パワーを生かす ※イメージは、デンデン太鼓
- しかし、おへそが正面に戻りきらないように左肘で体幹の戻りを止める
- 肩はトスアップした左肩を右肩で入れ替えるつもりで
- 下半身は、右股関節に重心をため、腰の回転にのせる
- インパクトに合わせて後ろ足で地面を蹴る
上記のとおりなのですが、ちょっとムズカシイかもです。僕はこれができなくても市民大会ベスト8に入れましたが、運動連鎖を理解できていたらもっと勝てたので残念。
運動連鎖を理解することで、力むことなくサーブの威力が出せますからね。
細かく解説し始めると、また長くなるので、今回は以上とします。
青枠内の運動連鎖についてもう少し理解したいあなたは、過去記事の「【テニス】サーブのコツは「運動連鎖」にある【フォアハンドと同じ】」にこのまま飛んでいただけると幸いです。
バクチなフラットサーブから卒業して、安定したサービスライフを過ごせていただければと思います。
こちらの記事も合わせてどうぞ。
【テニス】サーブのコツは「運動連鎖」にある【フォアハンドと同じ】