【テニス】万人におすすめできるラケットは多くない【踊らされるな】

ラケット知識、試打

(テニスラケットを買おうか迷っている人)

ラケットを買いたいけど、どんなラケットがいいのかな。

「テニス ラケット おすすめ」と検索すると「おすすめ記事●選」がいっぱい出てくるけど、多すぎてよく分からない。

 

そんな疑問に答えます。

 

「ラケットは何使っても同じ」とラケットやストリングに全くことだわない人もいて、確かに「道具にばかりこだわって自身のテニスを分析しないのも違う」と思うのですが、たくさんのラケットを打ってきた経験から「ラケット選びは勝敗を左右するほど重要」だと思っています。

 

なぜなら、「人間はラケットに合わせてスイングを変えるから」。

ラケットによってフォームが変わるなら、ラケットによって「打てるショット」が変わり、使うラケットによって自然とプレースタイルも変わってきます。

 

僕自身今のラケットは2年くらい使っていますが、それまではちょこちょこ自分のプレーと相談しつつラケットを変更してきました。

フェデラーでさえ、現在の「RF97」にたどり着く前に126本くらいのラケットを試打しています。

 

ですが、「そんなラケットにこだわりない」とか「そんな打感わからない」というあなたもいるでしょう。

 

安心してください。

ラケットは使っているものに対して、「もっと飛びがこうだったらいいなぁ」と後から要望が出てくるものです。

 

なので、この記事では、「とりあえずどう選んでも失敗しないラケット」を紹介します。

 

その上で、「こんな飛ばないでほしい」とか、「もっと打感がほしい」など後から出てきた願望に合わせてラケット後ほど変更していきましょう。

 

まずは、「今どうするか」を決めないと、いつまでもラケットが選べないですからね。

 

この記事の目指すところは、「ラケットをいますぐ買いたいけど、何にすれば分からない」そんなあなたに第一歩を踏むお手伝いをすることです。

 

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【結論】たくさんラケットがあるが、「無難」は一択

 

「なんでもいいから早く答えを教えてくれ」というあなたもいると思うので、いきなり「これさえ持ってけば失敗しない」ラケットをお教えします。

 

結論からいうと、バボラの「ピュアドライブ」です。

 

 バボラ ピュアドライブ

 

●ピュアドライブのスペック
▪︎フェイス面積:100インチ
▪︎重量:300g
▪︎ストリングパターン:16×19
▪︎フレーム厚:23.5-26.0-23.0mm

 

テニスに詳しい方だと、「いや、面白くない」と思ったかもしれないですが、アエロプロドライブが廃盤になった今、どう転んでも全ラケットの中で一番万能なのはピュアドライブです。

 

まず、このラケットは「黄金スペック」と呼ばれる「100インチ、中厚フレーム」をまず備えています。

 

そして、結論からいうと、このラケットはプロ支給ラケットである「プロストック」よりもパワーがあります。

>>「【悲報】プロストックを使ってもバボラのピュアドライブに勝てない

 

【魅力1】圧倒的安定感でミス激減

 

テニスで失点する一番の要素は「自分のミス」ですが、ピュアアドライブは他のどのラケットよりも簡単にスピンをかけることができるので、勝手にボールがコートの中へと収まり、ミスが激減します。

 

【魅力2】当てればなんとか返る

 

また、次に失点する要因は攻められて、「相手のボールを返球できなかった」ですが、ピュアドライブの反則的に安定したフェイス面と反発性があれば、「なんとか触っただけ」のボールでも相手コートまで届いて、結果他のラケットを使うより1球多く返せることに繋がるんですよね。

 

テニスの試合において「1球でも多く返球することの大切さ」はあなたも知っていると思うので、「とりあえず当てればなんとかなる」ことの安心感は試合の大切な場面でどれほどあなたを救ってくれることだか。

 

【魅力3】マッチョにもおすすめ

 

ここまで見ると、「『とにかく飛ぶ』という感じだからマッチョな俺には関係ないぜ」と思ったかもですが、逆にいえばピュアドライブの高出力パワーにあなたのマッチョな体幹パワーが組み合わされれば「この上なく強くて速い球が打てる」ということにもなります。

 

いや、「オレなら飛びすぎるだけだ」と思いますよね?

その余剰分のエネルギーを全てスピンに回してください。

 

パワーとスピンの融合したとんでもないボールが打てるはずです。

 

弱点はあるのか

 

ここまでみると「ピュアドライブは完璧なラケットじゃないか」と思ったかもなのですが、どんなラケットにも良さと悪さはあるものでして、ピュアドライブにももちろん弱点はあります。

 

一つは、「タッチの感触」がぼやけてしまうこと。

特にそれまでウィルソンのラケットを使っていた、とかだと打感情報が多いことに慣れているので、最初は「当てれば勝手に飛んでいく、けど打感は若干ボヤける」感覚が嫌かもしれないです。

 

とはいえ、90%の人は気にならないかと思います。

 

あとは、「多少コントロールが大雑把」な部分があり、「フラット目に精密にコースを突いていく」というプレー向きではないですし、ベースラインから下がらず、ライジングで合わせていくとかだともっとホールド感のあるラケットの方がいいかもです。

 

あくまで、ベースラインの後ろから、自分で中弾道な球を左右に打っていくイメージです。

 

とはいえ、これらの弱点を考慮しても「5デメリットに対して100メリット」くらいに長所が素晴らしいので、特にこだわりが無いならば、ピュアドライブは超おすすめです。

 

ピュアドライブは非力な女性からゴリマッチョな男性まで、「パワーを補いつつ、ミスを減らして勝ちたい」との思いを全力で叶えてくれるラケットです。

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【注意】フェデラーのマネはしないほうがいい

 

こだわりがない人ならば、ピュアドライブをはじめとする「中厚スピンラケット」を使っておけばまず失敗しないかと思いますが、こだわる人はこだわるのがラケット界。

 

一つは「圧倒的フィーリング重視」の方々で、昔は僕もすごくこだわっていた時期があり、その頃は「[K] six one 90」を使っていました。

 

ただし、この系のラケットは打感が極上に良く、コントロール抜群、打っていて気持ちいし、テニスが楽しいのですが、まぁ試合で勝てないですよね。

 

全く同じ強さの二人が対戦したならば、どうしてもラケットの差で負けてしまう。

ネット側のタッチショットなど、「この系のラケットを使っていなかったら打てなかった」ポイントもたくさんとれるのですが、と同時にミスも激増する。

 

結局その悩みはコントロールと打感とパワーを両立した「プロストック」に行き着いたことで僕の場合打感へのこだわりは落ち着いたのですが、それまでは上記の通り、打感にこだわりすぎて勝利の機会損失をしていました。

 

例えば、「フェデラーを目指したい」と思って真似をしても、時間をかければ近づくかもですが、「試合で勝つ」という観点ではだいぶ時間的に遠回りです。

 

むしろ上級者が「無駄を削ぎ落とした結果」がフェデラーのようなプレーに近づくことはあっても、フェデラーのプレーはマネしようとしてできるものではなく、僕含め、多くの人はフェデラーのプレーをマネすることでむしろ損すらしていると思います。

 

僕もフェデラーに憧れて片手バックハンドを習得して、今でこそ厚いグリップで高い打点からでもスピンを打てるようになりましたけれど、最初の3年くらいスライスしか打てず圧倒的に振りでしたし、習得するまで勝つための機会損失が甚だしいです。

 

ですので、僕自身「【画像多】wilsonプロスタッフRF97レビュー【どこよりも詳しく使用感想を評価します】」なんかを書いて1週間に100人以上の方に読んでいただき続けていますが、正直RF97はほとんどの人が使って有利になるものではないと思っています。

 

もちろん、好きで使うのは構わないのですが、道具で勝率が上がるのなら、無駄なこだわりを捨てるのも勝利というゴールに向かっては合理的かなと。

 

 プロスタッフ RF97

 

●RF97のスペック
▪︎フェイス面積:97インチ
▪︎重量:340g
▪︎ストリングパターン:16×19
▪︎フレーム厚:21.5mm

 

むしろ、すぐ結果を出したければ「ナダル」を参考にすべき

 

「リバースフォアハンド」をしろという意味ではないです。

 

彼の弾道やプレースタイルについてです。

 

ナダルのプレースタイルは基本的にスピンでベースラインからじっくり相手をミスなく左右に動かしていって、少しずつ崩す。

 

あるいは基本的に相手のバックハンドの高い打点を狙って、浅い球を引き出してフォア側へ決める。

 

このようにナダルのプレーは、「基本に忠実なリスクの低いプレー」です。

カッコつけテニス的には全然面白くないですが、、とはいえ試合で勝てるのはこういうテニスです。

 

なので、言いたいこととしては、ナダルのような基本形を再現性高く実行できる状態をまずは目指すべきです。

 

すると、選ぶべきラケットは、むやみに薄くてパワーのないラケットや、やたらに重いラケット、面の小さいラケットではないですよね。

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飛ぶけどピュアドライブよりはコントロールを重んじたいならば

 

なので結論としては、「ピュアドライブをベースに考えて、そこから自分のほしいラケットの特性に合わせて買うべきラケットを変える」というのがおすすめなラケットの選び方です。

 

 HEAD スピードMP

 

●スピードMPのスペック
▪︎フェイス面積:100インチ
▪︎重量:300g
▪︎ストリングパターン:16×19
▪︎フレーム厚:23.0mm

 

選択肢の一つとしては、ジョコビッチモデルである、ヘッドの「スピードMP」です。

 

100インチ、22mm、300gという安定スペックながら、ピュアドライブほどは飛ばないので、「パワーはある程度ほしいけど、基本的には正確なコースの打ち分けで相手に揺さぶりをかけていきたい」というあなたにはひと押しのラケットです。

 

「コントロール重視のラケットだと守備面が怪しい」というのはよくありがちな問題ですが、このラケットなら守備面も安心です。

 

ピュアドライブよりも「パンチ」を効かせたいならば

 

「Vコア 97」とかが選択肢に入るかと。

 

 Vコア デュエルG 97

 

●Vコア デュエルG97のスペック
▪︎フェイス面積:97インチ
▪︎重量:310g
▪︎ストリングパターン:16×20
▪︎フレーム厚:20.0mm

 

ワウリンカモデルである「Vコア デュエルG 97」なら、「ドカン」とインパクトの瞬間に強烈なパンチがボールに対して効きます。

 

ラケット自体が310gあるので女性にはおすすめできませんが、フレーム20mmとちょい薄めだけれど、とはいえ薄すぎてないくらいでして、中〜上級プレイヤーで打感を重視しつつ、とはいえパワーをおそろかにしたくないラケットを自分から振っていける男性プレイヤーにおすすめのラケットです。

 

ピュアドライブよりもさらに極端なスピンをかけていきたいなら

 

その場合は、「ピュアアエロ」しかありません。

 バボラ ピュアアエロ

 

●ピュアアエロのスペック
▪︎フェイス面積:100インチ
▪︎重量:300g
▪︎ストリングパターン:16×19
▪︎フレーム厚:23.0-26.0mm

 

ピュアアエロは全ラケットの中でも一番スピンのかかるラケットです。

 

現代のテニスはコントロールなり、ライジングなり、ボレーなりいっても結局「スピンをかけてミスしない」ならば勝てるわけでして、いろいろ考えなくても機械的に全てスピンボールで相手の仕掛けを返球できるならば、ある程度のレベルまではまず負けないです。

 

そういう意味で考えても、「当てさえすれば強烈なスピンが勝手にかかってくれる」ピュアアエロの安心感はこの上なく頼りになります。

 

他のラケットの2、3割り増しでミスが減って、すなわち試合で圧倒的有利になりますね。

 

打感を重視しつつも、強烈なスピンを得たいならば

 

ウィルソンの「Sラケシリーズ」は、打感がいいのに、スピン性能も申し分ないです。

 

 ウィルソン BLADE98S

 

●BLADE98Sのスペック
▪︎フェイス面積:98インチ
▪︎重量:294g
▪︎ストリングパターン:18×16
▪︎フレーム厚:21.0mm

 

軽量トップヘビーなのですが、ヘッドがブンブン回るので、決して重いボールに対しても打ち負けず、強烈なスピンボールを生み出します。

 

もともとがブレード98なので、圧倒的に打感が良く、それなのに強烈な激しいスピンも得られるという、、いいことどりすぎるラケットです。

 

プロのように軽く振るだけで強烈なスピンがかかる、という人には不要なスピン性能ですが、アマチュアにはかなり使いやすぎます。

 

筋力のある男性ならば、294gという弱点さえもリプレイスメントグリップの中に鉛テープを貼ることで解決できます。

 

プロストックに限りなく近いが、安心感のある市販ラケット

 

コントロール力ある実力者にとって、「ウルトラツアー 97」は振った分だけ飛んでくれるいいラケットだと思います。

 

 ウィルソン ウルトラツアー 97

 

●ウルトラツアー97のスペック
▪︎フェイス面積:97インチ
▪︎重量:305g
▪︎ストリングパターン:18×20
▪︎フレーム厚:20.0mm

 

このラケットはかなり上級者向けで、だいぶピュアドライブからは離れてしまいますが、最後に紹介しておきましょう。

 

ウィルソンの「ウルトラ」シリーズは現在様々な経路を辿ってきたモデルが集約されいるのですが、「ウルトラツアー97」に関してはプロストック(プロ支給ラケット)であるH19を元のスペックとして企画されたラケットです。

 

▪︎ULTRAの100系:もともとの「Juice」シリーズの流れ
▪︎ULTRA tour97:H19の市販版
▪︎ULTRA tour95:錦織モデルであった「BURN95」系列

 

もともと「19mmmで薄いが、しかし強烈なしなりと復元性によるムチのような打感と強力な打球がウリであるH19」の市販版なので、素材の差でH19ほどはしなったり打感が良かったりすることはないものの、H19の330gという何時間も振れない問題点を305gにすることで解決し、かなり使いやすくなっているラケットです。

市販ラケットの中では最もプロストックにスペック上は近いです。

 

スピンも自由に扱えるけれど、あえて「フラット目な球を相手コートに深く突き刺したい」というあなたには強くおすすめできるラケットです。

 

18×20のストリングパターンでボールをガットにめり込ませつつ、伸びる打球を作ることができます。

 

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ピュアドライブをベースに、ラケットを考えれば失敗しない

 

今回の内容は以上になりますが、ラケットを選ぶ上でこだわりの強くないタイプの我々が失敗ですにラケットを選ぶコツは「ピュアドライブをベースにラケットを選ぶ」です。

 

今回ピュアドライブと比較しつつたくさんのラケットを紹介したので、この中からあなたが重視する機能に合わせて次に使うラケットを選ましょう。

 

ラケットを一度変更したら適応するまで1ヶ月〜6ヶ月くらいかかりますが、自分の目指したいプレー、補いたい機能に合わせてラケットを選択すると後々の満足感が高いはずです。

 

僕はラケットをいつもネットで買っているのですが、お店で買うよりはネットで買う方が中身は同じで安く買えるので、お得ですよ。