こんにちは、KOYAです。
今回は、下記のような疑問を解決します。
ラケットの選び方について詳しく知りたい人
「テニスラケットにはトップヘビーとトップライトがあるらしいんだけど、どう違うんだろう」
このような方向けの記事です。
目次としては、下記のとおり。
本記事の内容
- テニスラケットのトップヘビー、トップライトの違い
- トップヘビーのラケットを使うメリット、デメリット
- トップライトのラケットを使うメリット、デメリット
- トップヘビーのラケットをトップライトにする方法
- トップライトのラケットをトップヘビーにする方法
- プロ選手はトップヘビーとトップライト、どちらのラケットを使うことが多いか
上記の内容について深掘りします。
「ラケット選びどうしようか」と決めかねている、あなたの参考になれば幸いです。
※ちなみに、記事後半ではオタク知識を大放出します。
テニスラケットのトップヘビー、トップライトの違い
簡単にいうと、「ウエイトがフレームの先端にあるか、手元にあるか」の違いです。
「トップライト」は言い換えると「グリップヘビー」です
上記の見出しのとおり、「トップライト=グリップヘビー」です。
これは何を意味しているのかというと、「おおよそのフレーム部分のラケットの重さは、どれも同じ」ということです。
たしかに、ウィルソンの「プロスタッフRF97」とか、僕が所有しているジョコビッチの2008年に使用していたプロ支給ラケット(※)なんかは、フレームそのものもかなり重く、強靭だったりします。
(※)»【テニス】プロストックラケットの入手法は3つある【所有者が語る】
が、このようなラケットは少数派で、ほとんどの市販ラケットのフレームの重さは同じくらいで、重さの差は「グリップ部分への荷重」によって生まれています。
つまり、基本的には下記のように考えて差し支えないです。
- トップヘビーのラケット=特に荷重されてない状態
- トップライトのラケット=グリップヘビーのラケット=グリップ部分にウエイトがある
上記のとおり。
ただし、そんなに軽くもないのにも関わらず、意図的にトップ部分を重くしているラケットも存在します。記事を進める中で紹介していきますね。
トップヘビーのラケットを使うメリット、デメリット
トップヘビー、すなわち特にグリップを重くされていない状態のラケットです。
トップヘビーのラケットを使うメリット
- ヘッドが走って、スイングスピードが上げやすい
- スイングスピードが上がるから、スピンもかけやすい
- この状態を「振りぬきがいい」と感じる
- フレームにパワーがあり、強いボールにも打ち負けずらい
イメージとしては、「ただのムチ」ではなくて、「先端に重しのついたムチ」のようなイメージ。
ラケットワークの初動は重いけれど、一度動き始めてしまえば加速していくために、「振りぬきがいい」と感じます。
トップヘビーのラケットを使うデメリット
- フレーム先端の荷重変更はデリケートで、鉛テープを貼ると違和感を覚えやすい
- フレーム先端が重いので、操作性が落ち、ボレーなどのタッチショットを器用にこなしずらい
- 腕から遠い部位が重いので、疲れやすい
簡単にいうと、「パワーは出るけど、細かい調整はしずらいよ」という感じ。
腕から遠い部分が重いので、肉体的にも疲労しやすいです。
トップライトのラケットを使うメリット、デメリット
一方、グリップヘビーのラケットの特徴は、下記のとおり。
トップライトのラケットを使うメリット
- バランスが手元にあるので、操作性が落ちずらい
- 重さの数字のわりには、疲れずらい
- 操作性が上がり、タッチショットもこなしやすい
デメリットは、もう想像つくでしょう。
トップライトのラケットを使うデメリット
- 重さのわりには威力を出しずらい
- 重さのわりには重い球に打ち負ける
- 重いので、手打ちの人だと怪我しやすい
ある程度運動連鎖を習得している人じゃないと、重いトップライトのラケットはキビシイです。
重いトップライトのラケットに限って、フレーム厚も薄かったり、フェイス面積も小さ買ったりするんですよね。すなわち、高難度。
なお、運動連鎖については、「【テニス】「脱力」を最短で習得する方法は「軸で打つ」ことにある話」という記事にて身につけられるように解説しています。
もう少し踏み込んだ、テニスラケットのウエイトバランスの話
大まかな解説はここまでで終わりなのですが、記事後半では少し踏み込んだ補足をしていきます。
トップヘビーのラケットをトップライトにする方法
「トップライト=グリップヘビー」と先述したくらいなので、ぶっちゃけグリップを重くさえすればトップライトなラケットは僕ら自身で作ることができます。
①鉛をグリップ内部に入れる場合、②鉛をグリップの外部に入れる場合、③リプレイスメントグリップを交換する場合、リプレイスメントグリップを交換する場合に場合分けして解説していきます。
①鉛をグリップの内部に入れる場合
少し手術的なことをすることで、グリップヘビーにできます。
まず、リードテープ(lead=鉛)を用意します。
上記のテープを数グラム分(=数cm)ハサミで切り取り、グリップ内部に仕込みます。
グリップ内部にどう仕込むかですが、実はハサミを使うことによって、グリップ内部を開けることができます。
※下手くそな図でスイマセン。あと、六角形じゃなくて、八角形でしたねm(_ _)m
ウィルソンとかだと、上記の手書きの図の「ココ!」と書いてある部分をハサミで開けることができます。
刃の片側を穴に引っ掛けて、テコの要領で開ければOK。
開けたら内部にパサパサの発砲ウレタン?などが充填されているはずなので(トップヘビーのラケットにはなかったりする)、その上に折ったりして丸めた鉛テープの塊をくっつけます。
なお、この時にくっつきにくい場合もあるので、その際は両面テープでくっつけても問題なし。
グリップ内部の重量変化はフレーム先端部と違って、多少の変化じゃわからないものです。
②鉛をグリップの外部に入れる場合(非推奨)
①は完全にグリップの内側に重りを入れることを想定しましたが、②は元グリ(リプレイスメントグリップ)の中に鉛テープを貼ることを想定します。
これはシンプルに、リプレイスメントグリップを一旦はがして、その下のプラスチック部分に対して、八角形の各面に沿うように上からテープを貼ればオッケイです。
ただし、この方法をとると、確実にグリップが太くなるので、僕はおすすめしません。
あと、八角形の面全体を覆うほど鉛テープをつけたら当然重すぎなので、使うのはほんの少しでいいですからね。
③リプレイスメントグリップを交換する場合
こちらは、リプレイスメントグリップを巻き変えることによって、重量アップを図ろうという作戦です。
- レザーグリップ:薄いけど、重い。衝撃はダイレクトだけど、打感が極上。
- ウレタングリップ:分厚くて、軽い。衝撃吸収はいいけど、打感がぼやける
たいていのラケットは、購入した段階で、ウレタングリップが巻かれていると思うので、そこをレザーに変えることで、グリップ重量をアップできるというメリットがあります。
数字としては、10-15gくらい重くできます。 ※元と変更後の商品次第なので、要計測
ただし、グリップサイズも若干細くなってしまう、という弱点もあるので、気になったらハガキとかを八角形に合わせてカットして、グリップの中に挟んだりする手はあります。
トップライトのラケットをトップヘビーにする方法
こちらも方法があります。
手段としては2つあり、①フレーム内部に鉛テープを貼る ②リプレイスメントグリップを軽いものに巻き変える です。
①フレーム内部に鉛テープを貼る
元々はこれが正しい鉛テープの使い方なのですが、僕は打感が金属的になり好きじゃないので、あなたにも正直おすすめしません。
フレームも、特に先端部部分に近くなるほど少しの調整に敏感になるので、貼るならばフレーム先端部分ではなく、フレームの下部、少しでも手元よりですね。
ちなみに、鉛テープよりもタングステンテープの方が打感が悪化しずらいです。
鉛テープをいろんな場所に貼って自分にあった場所を見つけたら、その後タングステンテープに置換すると、これなら打感を悪化させずに使えます。
これでいい場所を見つけたあとに、下記ですね。
タングステンテープに貼りなおします。
※なお、細かいことをいうと、同じテープの長さだとタングステンテープの方が軽いので、同じ重さが欲しいのならば、タングステンテープは少しだけ長めにとる必要があります。
②リプレイスメントグリップを軽いものに巻き変える
こちらは、先述の元グリの重量差を利用する方法で、レザーグリップを使っている方ならば、元グリップを変更することで、グリップライト(=トップヘビー)にできるよ、というもの。
- レザーグリップ:薄いけど、重い。衝撃はダイレクトだけど、打感が極上。
- ウレタングリップ:分厚くて、軽い。衝撃吸収はいいけど、打感がぼやける
ただ、わざわざレザーグリップに巻き替えて使っているような方だと、ウレタングリップは打感がわかなくて嫌かもです。
僕は昔この方法を試したのですが、結局レザーに戻しました。
プロ選手はトップヘビーとトップライトのどちらを使っているか
結論として、「トップライト」ですね。
下記の写真を見ていただけると一目瞭然かと。
ワウリンカのウエイトバランス
自分のラケットで試してみるとわかりますが、、驚異的なバランスです。
トップ選手のラケットで340〜370gとも言われますが、それでトップヘビーだとさすがに腕が行かれるんでしょうね。
(以下余談)
僕の所有しているジョコビッチの2008年ラケットだと、手に入れた段階ですでにグリップ内のシリコンが取り外されていたのでどれくらいトップライトかはわからないのですが、フレームだけでもふつうの同型プロストックよりも重かったです。つまり、シリコンがないので、超トップヘビー状態。結構シリコン重いですからね。
詳しくは、下記記事参照。
というわけで、今回は以上です。
いつも最後まで読んでくださり、ありがとうございます。