プロスタッフRF97と97、97S、97LS【4機種のレビュー】PROSTAFF試打比較

ラケット知識、試打

こんにちは、KOYAです。

 

以前から公開している「【なぜフェデラーはラケットを黒×白から黒×黒に戻したの?】プロスタッフRF97 2016vs2018徹底比較」が公開してから3ヶ月で2,300人以上もの方に読んでいただけたので、今回はウィルソンの人気ラケットであるPROSTAFFシリーズのうちの4機種(RF97、97、97S、97LS)のレビューをしていきます。

 

●この記事想定読者

プロスタッフシリーズを使ってみたいけど、4機種のうちどの機種にすれば良いか分からない人

 

 この記事の信頼性担保

 

この記事を書いている僕は、高校・大学と体育会系でテニスをプレーした20代男性で、実際に97LSを重くしたものを1年間、97Sを半年間使用した過去があります。

 

なお、RF97と97に関しては買っていないので、97LSと97Sとのうち比べた感想になります。

 

RF97や97に関しては、買ってはないものの何度もいろんな方に借りて打っています。

ちなみに、1年半ほど[K]sixone90も使用していたので、相対的に打感とかはわかる方だと思います。

 

現在は、「【テニス】プロストックラケットの真実。確実・格安に入手できる方法と使用感、画像をお見せします」にて公開しているラケットを使用しています。

 

それでは内容に入っていきましょう。

 

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筋力あるなら → 一番パワーあるプロスタッフRF97

出典:perfect tennis.

 

RF97に関しては、「【画像多】wilsonプロスタッフRF97レビュー【どこよりも詳しく使用感想を評価します】」で徹底的に自分の意見と客観的な他人のレビューの引用も含めて記事にしているので、ここでは、想定的な他機種(97、97S、97LS)との比較検討に焦点を当てて解説していきます。

 

ウィルソン・プロスタッフRF97レビュー【どこよりも詳しく評価】
出典:Day 4 Preview: Federer, Djokovic, Kyrgios Shoot For Third Round こんにちは、KOYAです。 今回はテニス界でも最も人気のテニスプレーヤー「ロジャー・フェデラー」選手が20...(続きを読む)

※RF97を購入しようか迷っているあなたはぜひこちらの記事もお読みください。(公開3ヶ月で700人ほどの方に読んでいただけましたm(_ _)m)

 

RF97の一番の特徴はなんといっても「340gの重量」です。

 

フェデラーに憧れていて、「フェデラーのラケットを使ってみたい」という人は多いけれど、圧倒的な重量が実際の使用への大きなボトルネックになってもいます。

 

実際のところトップライトな設計になっていて、かつ97ンチになってからはフレームも22mmと厚くなったので、sixone90の頃よりは随分と実戦でも我々一般プレーヤーが使いやすくなりましたが、とはいえ3時間も使っていればだんだんとその重量で体がきつくなってきます。

 

なので、正直(これをいっていいのか、、という気もしますが)4機種の中だとあまりおすすめしません。

 

RF97を試合で使っても勝てるようなレベルで使いたいならば、以下のような要素を持っている方に絞られます。

 

●RF97を使っても試合で勝てる人
▪︎筋力・体力に自信のある20〜40代男性
▪︎ラケットを大きく振る、というよりは相手の球威に合わせてそれを利用するタイプの人
▪︎筋力で振る、というよりは体幹の回転でスイングスピードを作れる人

 

なかなか要求レベルが高い気もしますが、この記事を読んでくださっているあなたのために本当のことを言うとこういう感じです。

 

逆に、使っていれば自然と筋力がついたりスイングも矯正されますので、「慣れれば」上記の条件を満たせない人でもそれなりに使えるようになると思います。

 

▲RF97(2017) フェデラーが黒×白から戻してでもこだわるコスメのラケット。

 

▲RF97 (2018モデル)

●プロスタッフRF97のスペック

▪︎フェイス:97インチ
▪︎重量:340g
▪︎ストリングパターン:16×19
▪︎フレーム厚:21.5mm

 

一番特徴がないが、一番失敗もしない:97CV

 

次に紹介するのが97。

一般的には「無印」とか「97CV」と呼ばれているのがこちらになります(以下「無印」と呼びます)。

 

無印の特徴はなんといっても「特徴がないこと」。

RF97のような重厚なパワーもなければ、LSのようなスピン補佐昨日も、97Sのようなパンチ感もありません。

 

ここまでいうと「なんやそれ、使う価値ないじゃん!」と思うかもですが、逆にいえば悪いところも特にない」ですので、先に紹介したRF97やこれから紹介する97S、LSのデメリットを見てみて「それはキツイな、、、」と思ったら無印にしておくのが一番おすすめです。

 

僕は4機種の中で無印が一番使えるプレーヤーが多いと思いますし、実際周りでも無印がプロスタッフシリーズの中で一番人気です。

 

もちろん、プロスタッフならではの圧倒的に心地よいフィーリングやコントロール性能は備えていて、かつ重すぎず適度な反発もあるので、振られた場面での切り返しもしやすいです。

 

4機種の中では一番失敗しないと思います。

 

▲プロスタッフ97CV

 

●プロスタッフ97のスペック

▪︎フェイス:97インチ
▪︎重量:315g
▪︎ストリングパターン:16×19
▪︎フレーム厚:21.5mm

※余談ですが、今僕がプロスタッフを買うとしたら、RF97を買うつもりで97無印を買います。

 

プロスタッフ97Sはキャラが濃い。スライス専用ラケット

 

僕が6ヶ月使って得た結論ですが、97Sは「スライス専用ラケット」です。

 

正直、このラケットでしか作れないスライスの軌道があります。

 

基本的に19.5mmしかない薄ラケットで、ボールがピュアドライブとかと打ち比べてしまうと笑ってしまうくらい飛ばないのですが、トップヘビーのプロスタッフでパンチがすごく効くので、エグい低いスライスが飛んでいきます。

 

このラケットの後今は2年間同じラケットを使っているのですが、どうやっても97S時代に打っていたスライスが打てません。

 

97Sは決してストローク力を強化してくれはしないけれど、圧倒的に凶器のようなスライスを再現してくれます。

 

これが最大の特徴でして、スライス主体のテニスをする、あるいはトップスピンは得意だから、これからはスライスの切れ味を上げていきたいんだというあなたには97Sがおすすめです。

 

▲97S(2016モデル)

 

●プロスタッフ97S(2016〜)のスペック

▪︎フェイス:97インチ
▪︎重量:310g
▪︎ストリングパターン:18×17
▪︎フレーム厚:19.5mm
▪︎形状:BOX

 

なお、2016モデル(黒×赤)はなぜかフレームがボックス形状とラウンド形状を組み合わせた「50:50ジオメトリ」ではなくなっているので、フェデラーの望んだ50:50ジオメトリがよければ2014年モデルの方がボールが飛びます。

 

▲97S(2014モデル)

●プロスタッフ97S(2014)のスペック

▪︎フェイス:97インチ
▪︎重量:310g
▪︎ストリングパターン:18×17
▪︎フレーム厚:19.5mm
▪︎形状:50:50ジオメトリ

 

プロスタッフ97LSは、ウィークエンドプレーヤーでも一番安心感ある

 

最後に紹介するのは97LSです。

 

LSは結論からいうと、「力のある男性には軽すぎ」です。

 

RF97が340gあって、97CVが315g、97Sが310gあるのに対し、97LSは290gです。

 

しかし、軽量の割には相手ボールに対して面ブレしないのと、圧倒的な打感の良さ、ネット上の軌道が1回り勝手に高くなってくれるスピン性能、そして抜群のコントロール性能などの特徴があり、知名度のわりにかなり完成度の高いラケットです。

 

女性には圧倒的にLSがおすすめでして、男性でも週末プレーヤーとかでしたら4機種の中では一番LSがおすすめだったりします。

 

なので、男性が使う場合、鉛テープなどを使ってラケット重量を増すのがいいですよ。

 

実際に1年間使っていた僕は鉛テープやタングステンテープをグリップテープ下やフレーム内やグリップエンド内などいろんな場所に、いろんな重量で取り付けて試していました。

 

この記事を読んでくださっているあなたのためにいうと、一番よかったLSのチューニングはスロート内部に、タングステンテープを左右6gずつ取り付ける、でした。

 

スロート内だとスイングウエイトのバランスが崩れないのと、鉛は結構金属的な振動が大きかったため、上記のセッティングが最も打感とラケットのバランスを壊さず重量UPができた感じです。

 

▲タングステンテープ。現在鉛でチューニングをしているあなたはぜひ一度買って試していただきたいです。不要な振動がなくなり、明らかに身体に優しいです。

 

▲97LS(2017モデル)。LSは黒×黒あるんですね。

 

●プロスタッフ97LSのスペック

▪︎フェイス:97インチ
▪︎重量:290g
▪︎ストリングパターン:18×16
▪︎フレーム厚:23.0mm

 

プロスタッフ97Lは選択肢に入らない

 

あと実はプロスタッフシリーズ(2017モデル)には「プロスタッフRF85」や「97L」という機種もあったりするのですが、正直RF85は面が小さすぎて部屋のインテリアくらいにしか使い道がないです。

 

97Lもあるのですが、この重量が使うラケットの適正である人だったらたぶんそんなにラケットを速く振ってスピンをかけていける、という段階ではないと思うので、スピンエフェクト機能のついた97LSの方がいいかなと確信しています。

 

今回は以上です。

 

プロスタッフ全般として、反発力(≒パワー)はあまりないものの市販ラケットの中では最も打感とコントロールがいいので、スピンで延々とラリーをするよりは「コースをついて相手にプレッシャーをかけていくプレースタイル」を目指したいならば、ぜひ一度使ってみるといいラケットシリーズだと思います。

 

 余談:ラケットは店舗で買うか、ネットで買うか

 

あとは、店舗で買うかネットで買うか、ですが、年々店舗でラケットを買う人は少数派となってきています。

というのも、中身は同じなのに、店舗の店員のマージン分店舗で買うとネットで買うより2倍くらい値段が高いから。

ラケット保険なんて結局使う人は0なので、僕はここ7年くらいずっとラケットはインターネットで購入していますm(_ _)m

 

ウィルソンのラケットで迷っている方は、下記の記事も合わせてどうぞ。

 

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