こんにちは、KOYAです。
ラケット評価記事が人気で、当ブログから数十本のラケットを買っていただいています。
先日に、下記のようなツイートをしました。
テニスラケットで、「コントロールを重視していきたいけど、でも、プロスタッフみたいに使用ハードルが高すぎるのは試合で不利。でも、アエロじゃ打感わからなくて、ぶっちゃけテニスを楽しめない」というあなたには、圧倒的に、「ブレード98」がおすすめ。 さらにいうと、98Sならスピンも鬼かかる
— KOYA May 21, 2019
テニスラケットで、「コントロールを重視していきたいけど、でも、プロスタッフみたいに使用ハードルが高すぎるのは試合で不利。でも、アエロじゃ打感わからなくて、ぶっちゃけテニスを楽しめない」というあなたには、圧倒的に、「ブレード98」がおすすめ。さらにいうと、98Sならスピンも鬼かかる
今回は、上記のツイートを深掘りしつつ、ウィルソンの定番ラケット「BLADE98シリーズ」について解説していきます。
結論としては、「プロスタッフは厳しすぎで、ピュアアエロは楽しくなくて、でも、コントロールとパワーの両立を高いレベルで求める」あなたにおすすめです。
そして、ブレード98で振り切れるか不安な場合、ブレード98Sもあり、はっきりいって「あなどれないラケット」だと思っています。経験から断言します。
ブレード98、ブレード98Sのカタログスペック
今さらまとめるまでもないシリーズかもですが、ざっくり下記のよう。
ブレード98のカタログスペック
▪︎フェイス面積:98平方インチ
▪︎重量:304g
▪︎バランス:ミドル
▪︎フレーム厚:21.0mm
▪︎ストリングパターン:16/19と18/20の2種類
▪︎フレームの硬さ:柔らかくはない
ブレード98Sのカタログスペック
▪︎フェイス面積:98平方インチ
▪︎重量:294g
▪︎バランス:トップヘビー
▪︎フレーム厚:21.0mm
▪︎ストリングパターン:18/16
▪︎フレームの硬さ:柔らかくはない
上記のとおり。
ブレード98の硬さは、人によって感じ方が違いそう
フレームの硬さに関しては、「柔らかくはない」としましたが、人によっては、「ちょい硬いな」と感じるかも。
とはいえ、HEADのプレステージやプロスタッフの97Sなどと比べるとだいぶ柔かいです。
総評としては、「どちらかというと上級者向けの飛ばないラケット方面だが、それを優しくした」イメージです。
98平方インチですが、特に「フェイス面積が小さすぎてスイートスポットに当たらない」というほどのことではないです。
もちろん、スイートスポットを外すとあんまり飛びませんが、中級者以上ならまったく問題なし。
また、D字型のラウンド形状で、しっかり身体の軸を回してボールを打てる人ならば、ラケットのしなりを感じられると思います。
>>参考:【テニス】「脱力」を最短で習得する方法は「軸で打つ」ことにある話
腕で力んで振ろうとしていると、フレームの硬さの方が目立つかも。
ざっくりいうと、上記のように感じられるかと思います。
ブレード98には16/19と18/20の2種類のストリングパターンがある
98Sをいったん置いておいて、98の2種類のストリングパターンにおける違いについて解説します。
▪︎16/19:プロスタッフの簡単でちょい硬めみたいなイメージ。わりと飛ばしやすい
▪︎18/20:細かいストリングパターンでボールへガットを「食い込ませてる感」はこちらの方が強い。しかし、飛ばないのでより身体をうまく使ってパワーを出せないと厳しい
個人的には18/20の方が好きですが、ぶっちゃけ試合で勝つには16/19だと思います。
というのも、「ボールを密なストリングで潰してる感」は18/20の方があるのですが、思いのほか飛ばないので、わりとボールを飛ばしやすい16/19の方がプレーはしやすいはずです。
男性でも体幹が強くて、かつ身体で打てる人でないと安定的にボールを潰せないかなと。
下手に腕が力むことでボールを飛ばそうとしても、ミスが増えるばかりで安定しません。
Sラケのブレード98Sが個人的に意外と押し
軽量の、294gで男性にはちょっと舐められがちなスペックをしていますが、かなり侮れないスピン量を発揮してきます。
というか、ボールが縦に変化しすぎてハッキリいって「うざい」です。 ※褒め言葉
▪︎ブレード98:基本的にフラットドライブな高くない軌道。ボールの上下は少なく、どちらかというと左右のコントロールで展開する。
▪︎ブレード98S:ネット上の高い軌道から、ベースラインのギリギリで急にストンと落ちて、また高く跳ねる。軽いけど、簡単にスピン量が増しましになり、相手としてはかなり打ちづらい。ボールの上下だけでミスを誘える
軽いけど、トップヘビーでヘッドが綺麗に回ってくれるので、スピン量が圧倒的に増加します。
結果、それまでアウトしていたボールがネットの上の高いところからストンと急降下するようにコート内に収まり、また跳ねるという、相手としてはかなり嫌な球が飛んできます。
「Sラケは初心者が使うもの」は偏見です
でも、「Sラケはおもちゃ。俺のプライド上使えない」という方もいらっしゃるでしょう。もったいないです。
確かに、プロのように自分でパンクするくらいボールを潰せるのならばスピン量は不要なのかもですが、大学の体育会テニス部レベル(1、2部以外)とかなら全然大活躍ですよ。
大学時代、同じくらいの強さだった友人にブレード98Sを勧め、素直に友人は98Sを買ったのですが、その後別人のように嫌な球を量産してくる人になりました。(言わなきゃよかった。笑)
ブレード98Sは通常のブレード98にピュアアエロ要素が加わった感じですね。
これでバックハンドの高い打点に跳ねる球を集められると、なかなか返球がしんどいです。
ただ、「俺はすごくボールを押せるんだ。直進方向へのボールの推進力で相手を圧倒したい」という気持ちなら、よりスピンに威力を引かれない通常の98の方がおすすめです。
この辺、自分のパワーと相談ですね。
▪︎ブレード98S:パワーのない人でもスピン量3割増。ミスも2割減。
▪︎ブレード98(16/19):一番クセがなく、中級者以上の男性も女性が使いやすいラケット
▪︎ブレード98(18/20):かなりボールを飛ばせる人向けのラケット。ボールを潰した時の打感が極上。
>>関連記事:【テニス】ガットのテンションを決める方程式【トレンドは低めです】
【提案】「ブレード98S軽すぎ」というあなたに
そろそろ記事を終えますが、最後に「ブレード98Sは、いいんだけど、ちょっと294gは軽すぎなんだよな」という男性のあなたへ提案です。
なぜ、グリップ内部かというと、実はどのラケットも反発力を確保するためにフレームそのものの重さは実はそんなに変わらなくて、いわゆる「トップヘビー」と呼ばれるラケットも、実は「グリップライト」なだけだからです。
なので、グリップに鉛を使って加重してあげると、見事通常の重量バランスのラケットに戻ります。
294gにグリップ内に6g加重して300gにしても、違和感ないですよ。
ヘッドの先端は遠心力が大きく働くので1gでも変化を感じると思いますが、手元なら、たぶん10gくらい変わらないと違和感感じないはず。
というわけで、↑のようなリードテープをリプレイスメントグリップ(元グリップ)の下にグリップの角角の面に沿って貼ってあげるか、↓のようにリプレイスメントグリップそのものをレザーに変えてあげるとグリップを重くできます。
レザーに巻き替えると、下記のように変化します。
▪︎グリップが若干細くなる
▪︎10〜20gほど重くなる
▪︎よりグリップの角が感じられるようになり、打感が向上する
▪︎レザーそのものが硬く、衝撃吸収性が悪いので、振動は増える
ちょっと、グリップそのものが硬くはなっちゃうのですが、角を感じられ、打感も向上するので、やめられなくなるはず。
というわけで今回は以上になります。
98Sでリプレイスメントグリップをレザーに巻き替えて305〜315gくらいにするというのは、現実的にありかと思います。
ブレード自体が、「テニスを楽しみつつ、かつ勝てる」ラケットなので、ぜひ使ってみてください。
ブレード98(16/19)
ブレード98S(18/16)
※何気に、チートラケットです。
追記:2019年最新のV7.0でどう変化したか
新作(2019版)気になってる方は、合わせてどうぞ。