【ジョコビッチのラケット】ヘッド「スピードプロ」を試打評価する

ラケット知識、試打

こんにちは、KOYA@ソリンドです。

ラケットレビュー記事が人気で、ブログの目玉になっています。

 

そして、今回は「圧倒的世界王者、ノバク・ジョコビッチさん」のラケットをインプレ評価していきます。

 

フェデラーのラケット(RF97)ナダルのラケット(PURE AERO)と取り扱い、この記事を書いている段階での現世界王者のラケットを後回しにしていたことをお詫び申し上げます。逆襲といきましょう。

 

本記事の内容

 

 

▪︎ジョコビッチのラケットはなんという名前で、スペックはどのようか

▪︎ジョコビッチのラケットの特徴は何か。実際に使った感想は。

▪︎ジョコビッチのラケットはどんな人におすすめか

 

 

上記について深掘り解説していきます。ラケットを購入しようか迷っているあなたの参考になればと思います。

 

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ジョコビッチのラケットの名称とカタログスペック

 

2019年のHEADは全面ジョコビッチ推しです。

 

HEADの2019年カタログ

 

ジョコビッチのラケットの名称とカタログスペックに関しては、下記のようになっています。

 

 

 

▪︎名称:HEAD GRAPHENE 360 SPEED PRO(ヘッド グラフィン 360 スピード プロ)

▪︎フェイス面積:100平方インチ
▪︎ラケットの長さ:27インチ(普通の長さ)
▪︎重量:310g
▪︎バランス:315mm
▪︎ストリングパターン:18/20
▪︎フレーム厚:23mm

 

 

スペックを見る限り、フェイス面積が100なのはいいものの、重量が310g、ストリングパターンが18/20ということがあり、「万人向けではないな」というのが第一印象です。

 

対象とする層に入れるかは、「男性で、かつラケットをしっかり体を使って振り切れるか」が基準でしょう。

 

「しっかり体を使って」というのは、たとえばフォアハンドならば、下記の記事を見て、どれくらい自分は「ひねり戻しができているか」を自問してみるかと良いと思います。

>>【テニス】フォアハンドの球威は腰のひねり戻しでつくる【運動連鎖】

 

「PRO」よりも「MP」の方がおすすめな人は多い

 

そして、実際に使ってみた感覚も100インチな分プロスタッフとかULTRAとかよりは易しいと思いましたが、とはいえラケットの持つ重量とパワーをしっかりボールに乗せられる人に「スピード PRO」の方は合うかな、と思いました。

 

もしろ、同様に試打した「スピード MP」の方が万人受けする、使いやすいラケットだと使って感じました。スペックからもその安心感はいえます。

 

 

 

▪︎名称:HEAD GRAPHENE 360 SPEED MP(ヘッド グラフィン 360 スピード MP)

▪︎フェイス面積:100平方インチ
▪︎ラケットの長さ:27インチ(普通の長さ)
▪︎重量:300g
▪︎バランス:320mm
▪︎ストリングパターン:16/19
▪︎フレーム厚:23mm

 

 

フェイス面積やフレーム厚、コスメは「PRO」と全く同じものの、重量とストリングパターンがより優しくなっています。

 

「PRO」はちゃんとボールに運動エネルギーを伝えられる人が使えばすさまじい球威が出せるけど、まだ身体づくり(筋力)ができていなかったり、運動連鎖を習得できていないならば、「MP」の方が使いやすいかなと、スペックと見ても、コートで打ち比べても思います。

 

 

 

▪︎「スピード PRO」
:体を使ってボールを打てる人向け。ボールを細かいストリングの目で潰せるならば、かなり鋭い球が打てる

▪︎「スピード MP」
:基本的にはPRO同様に、フラットドライブでコントロールとスピンの両立した球を左右に丁寧に打ち分けられる。ただし、PROほどのパワー、潰す感覚はない。そのぶん、万人が使いやすい

 

 

基本的な特徴は「PRO」も「MP」も同じなので、「MP」でも下記のインプレは参考にはなります。ただ、重量とストリングパターンの違いから「潰している感覚」、「ボールが乗っている感覚」はちょっと「MP」の方が軽いです。

 

HEAD グラフィン360 スピード PRO:前モデルからの変更点

 

プロスタッフを代表とするウィルソンはコスメは変わっても中身は変更なしということがここ数年多いですが、バボラ同様ヘッドも結構ラケットの中身を変えてきていますね。

 

「スピード PRO」の場合は下記のような点が変更となりました。

 

 

 

▪︎グラフィンの素材使用部位変更
:「グラフィン 360」と呼ぶ素材をフレームの先端部分にも使用するようになったそうで、すなわちパワーがより出るそうです

▪︎フレーム厚変更
:ジョコビッチは2008年ごろのウィルソン契約時代「H22」というプロストックを使用していたとされますが、その頃からの22mmをやめ、23mmにしたとか。若干しなりが弱まりそうですが、安定感と反発性は向上しますね。

▪︎ストリングパターンの微変更
:一見全モデルと同じ18/20なのですが、スイートスポット周辺の目の細かさを若干荒くしたとか。すると、多少打感は荒くなりますが、よりスピンはかかりやすくなりますね。とはいえ、元が18/20なので、変化は微小でして、食いつきはいいままですよ。

 

 

う〜む。ジョコビッチが今作に求めたものは、「安定感」でしょうか。多少打感を犠牲にしてでもミスを減らしたいような意図を感じます。

 

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「HEAD グラフィン360 スピード PRO」を打った感想

 

前作を僕は打っていないので、だいぶ前に打った全前作との比較になってしまいますが、より「重さ」がボールに乗るようになった気がします。※自分自身の変化もあるため、ちょっと怪しい

 

以前のモデルとの比較は僕は怪しいので、やめて、最近打った他社モデルと比較検討して見ることにすると、下記の通りです。

 

 

 

▪︎「ウィルソン プロスタッフ RF97」との比較
:「スピード PRO」の方が当たりが「太い」というか安心感があります。打感はプロスタッフに負けます。ですが、スイートスポットが広い恩恵があり、守備面でも不利になりづらく、立て直しがきく感じです。310gでRF97とは30gほど差がありますが、同じくらいの球威でますね
>>プロスタッフRF97と97、97S、97LS【4機種のレビュー】

▪︎「ウィルソン ULTRA TOUR 95」との比較
:錦織モデルとの比較です。ウルトラツアー95の方が面が小さい分かシャープで、ベースラインぎわでキュルっと落ちてくれる感覚があります。ですが、ちょっとトップヘビーの癖があり、好き嫌い分かれそうでして、打感もウルトラツアー95の方が好きだけど、買うなら癖のなく、安定してるスピードPROかな、という感じです。
>>【錦織のラケット】ウルトラツアー95の特徴を完全評価する【辛口】

▪︎「ウィルソン CLASH」との比較
:クラッシュはボールを飛ばす反発の原動力が全く違うかのようなゴムのような新感覚の打感のラケットで、全くスピードPROとはタイプが異なります。ベースラインから一方的な速い展開で、攻めたたみこみたいなたばクラッシュの方が簡単に早いボールが飛んでいいかもです。スピードPROはしっかり身体を使ってボールに重さを乗せていくことを想定している感じです。重たいスピンが打てます。
>>ウィルソン・クラッシュはブレードよりもイージーな件【パワー圧勝】

▪︎「バボラ PURE AERO」との比較
:正直、簡単なのはピュアアエロで、スピン量だけでいってもピュアアエロです。ですが、打感と、コース打ち分け性能、飛びすぎ防止という観点ではスピードPROだなという感じで、ピュアアエロを卒業してスピードに移ったら、戻れないんじゃないかなと思います。
>>【ナダルのラケット】バボラピュアアエロをレビューする【評価高い】

 

 
ウィルソンばかり打っていたのがバレますが、比較の中で「スピードPRO」の特徴も見えてくるかなと思います。
 
基本的には、スピンもある程度かけやすく、かかってくれ、でもベースの弾道はフラットドライブで左右に打ち分けやすいラケット。守備面も問題なしで、身体を使って打てればより「重さ」が球に乗る感じです。

 

一つ注意点としては、カスレた薄い当たりだとボールが失速する点ですね。どのラケットでもそうといえばそうなのですが、しっかり「前へと」押していきたいです。前へのベクトルの中でスピンを生み出すイメージ。

 

「HEAD グラフィン360 スピード PRO」はどんな人におすすめか

 

そろそろ記事を終わりにしようと思いますが、最後におすすめしたいプレータイプの人の特徴を述べておきます。

 

 

 

▪︎(PROなら)体を使ってボールにエネルギーを伝えられる人であること
:MPの方がハードル低い

▪︎打感オタク、ラケットオタクでないこと
:あんまりこだわり強い人には合わないかと。

▪︎攻めてよりもまずは「自分がミスしないこと」を重視したい方
:攻撃特化型のラケットというわけではないです

 

 

上記のポイントを購入の参考にしてみてください。

 

 

実店舗よりネットの方が新作でも半額近くで買うことができ、お得です。

 

 

「MP」もコスメはジョコビッチモデルで、より「PRO」よりも扱いやすいです。