【試打評価】ウルトラツアー97の特徴紹介【プロストックとの関係も】

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ラケット知識、試打

ウルトラツアー97について興味のある人「ウィルソンから出てるULTRA TOUR 97ってネットでしか売っていないから試打できないんだけど、実際はどんな感じなんだろう。薄ラケでかなりマイナーだけど、こういうラケットが最高にカッコいいと思うんだよなぁ。」

 

そんな疑問に答えます。

 

なお、この記事をお届けする僕は、ラケットレビューが人気でして、このブログもテニス特化してからはまだ1ヶ月目くらいなのですが、1日800PVほどいただけるようになってきましたm(_ _)m

 

ウルトラツアー97の噂されているプロストックとの関係性や実際に打ってみた感想、ULTRA TOUR 97を実際に使っている2人の打球の特徴などを他のラケットにする前と比較しつつ紹介していきたいと思います。

 

 この記事の内容

 

 

▪︎ウルトラツアー97の開発経緯とは【裏側事情を紹介】

▪︎ウルトラツアー97を打ってみた感想はどうか

▪︎ウルトラツアー97をメインに使っている人たちの打球はどのように変わったのか

▪︎2019年、今からウルトラツアー97を買うのは賛成か

 

 

上記の内容について深掘りしていきます。

 

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ウルトラツアー97の開発経緯とは【裏側事情を紹介】

 

ウルトラツアー97は2017年の年末ごろから海外で売られているラケットなのですが、発売前からネットのラケット好き民を大いに騒がせていました。

 

理由は、「プロストックのH19の市販型らしい」という情報からです。

 

プロの選手の一部は通称「プロストック」と呼ばれる市販とは別の形、素材、重量配分などで作られたラケットを使用していることがあり、ウィルソンの場合は「H22」、「H19」、「H25」などのプロストックが存在します。

 

「H22」や「H25」の数字部分はフレーム厚とされ、「H19」は19mmのフレーム厚となります。

 

プロストックには基本的な「型」があり、そこから各々の選手に合わせたチューニングがされるといわれています。

 

たとえば「H19」の場合、フェイス面積98平方インチ、重量330g、フレーム厚19mm、ストリングパターン18×20などがベースでして、スロートが大きく内側にカーブしていることもあり、驚異的にしなり、ムチでビンタするかのように相手コートに対して強烈に突き刺さる暴力的なショットを打てるラケットです。

 

上記は実際に僕が「H19」を借りて打った時の感想ですが、正直今だに「H19」を超えるしなり、強烈さのラケットには巡り会えていません。

 

ちなみに、僕もプロストックを所有しています

 

「H22」を複数本所有しています。

 

詳細については、別の記事で詳しく解説しているので、興味がある人は「プロストックラケットの真実。確実・格安に入手できる方法と使用感、画像をお見せします」を参考にしてみるとよいかと思います。

 

プロストックの知名度向上がウルトラツアー97を誕生させたか

 

そんなわけで、結構インターネットを利用してラケット情報について調べている人はプロストックに詳しかったりします。 ※このブログでもたびたび扱ってきました。

 

そうすると、たとえ「H19」をペイントジョブ(塗装)してBLADE98に見せかけてもスロートの形状やストリングのクロスがかなりフェイス上部に寄っていることでバレるんですね。

 

そんなわけで、モンフィスとか、コリッチが「ブレードじゃないラケットを使っているぞ」とバレるので、新たなラケットを市販ベースでも開発することがウィルソンとして求められたのではないでしょうか。 

※スイマセン、あくまで推測ですが、、、たぶん裏事情はそうでしょう。m(_ _)m

 

なので、市販イメージとは違い実際にモンフィスやコリッチのラケットは実際には変わっていないでしょう。

 

 

 

▪︎【一般的なイメージ】
:2017年末からモンフィスやコリッチが新しいスペックのラケットに変えたんだ!

▪︎【実際】
:モンフィスもコリッチもラケットは変えていない。塗装変更のみ

 

※(注意)ウィルソンさんからの公式情報ではなく、あくまで推測です。

 

ラケット会社も新商品のラケットが売れなければ潰れますからね、、、。しかし、選手としてはラケットスペック変更は命取りだったりするので、ペイントジョブは商業的に止むなしと僕は理解しています。

 

なお、「H22」に関しては、スロートの形状も市販のブレードそっくりなので、基本的に現状のウィルソン契約選手の状況としては、下記のようになっていそうです。

 

 

 

▪︎ブレード98コスメ
→実際はH22、あるいはブレードのプロストック

▪︎ウルトラツアー97コスメ
→実際にはH19

 

※あくまで可能性の提示です。

 

ウルトラツアー97を打ってみた感想はどうか

 

ここからは市販ウルトラツアー97のレビューになります。

 

ウルトラツアー97を買うかどうかの最大の焦点は「H19に打感は似ているか」ですが、正直僕の打った感想としては「別物」でした。スイマセン。

 

とはいえ、基本的なスペックはかなりH19を意識している感じで、ウィルソンの市販のラケットの中ではもっとも「しなる感触」とかは近いと思います。

 

 

 

<H19のベーススペック>
▪︎フェイス面積:98平方インチ
▪︎重量:330g
▪︎フレーム厚:19mm均一
▪︎ストリングパターン:18×20
▪︎スロート形状:かなり内側に湾曲
▪︎特徴:ムチのようにしなる

<ULTRA TOUR 97のカタログスペック>
▪︎フェイス面積:97平方インチ
▪︎重量:305g
▪︎フレーム厚:20mm均一
▪︎ストリングパターン:18×20
▪︎スロート形状:H19と同じ形状
▪︎特徴:市販の中ではかなりしなる方

 

 

スペックを比較すると上記の通りです。

 

打ってみた感想としては、パワーは抑えめで、錦織のULTRA TOUR 95とかに比べれば強烈なスピンもかからないけれど、とはいえ面が大きい分スイートスポットがシビアということもないので、、、。

 

簡単にいうと、対象としては、「スピンというより、バウンドしてからも低く伸びて相手に食い込ませるフラットを左右に打ち分け相手を消耗させる」ようなプレーをした人に一番合いそうで、昔からプロスタッフのような薄ラケを使っていた人が現代の時代に合わせるなら、感覚としてはなお相性が良さそうです。

 

打ったことない人向けにいうと「ブレードよりはプロスタッフ系」で、「プロスタッフよりはブレード系」なイメージ。フラットなショットがバウンド後も深く伸びていきます。

 

もちろん、スイングスピードを上げればしなり、打感は薄い分かなり良いですね。重さは305gなので、男性にはちょうど良さそうです。年齢層も幅広くいけるはず。

 

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ウルトラツアー97をメインにしたら打球はどう変わったか

 

僕の知り合いにラケットをブレード98からウルトラツアー97に乗り換えた方が2名いるので、実際に打ち合った感想や、本人の発言をもとに、変化をまとめてみます。

 

 

 

<BLADE 98SからULTRA TOUR 97に乗り換えた人>
→スピン量は落ちたけど、かなり深くフラットボールが突き刺さってきて、こちらは返球に体力をすごく使う。疲れるようになった。スライスも低すぎて返すのがしんどい。

<BLADE98からULTRA TOUR 97に乗り換えた人>
→こちらも弾道が下がって、でもゆったりとしたフォームから重たいボールが食い込んできて、フェデラーみたい。

 

 

一言でまとめると、確実に「弾道が低くなって、深く突き刺さってくる」、そんな感じです。

 

フラットですが、ミスらないくらいにはスピンかかっているし、なんか毎回食い込まれるしで、相手としてはやりずらいですね。他のどのラケットの人よりもなんか合わせづらい打球です。

 

ただし、確実に弾道が下がることは避けられない感じなので、中級者以上で、最低限のスピンは自分でかけられる人向けですね。でないと、守備の時にスピンがかけられません。

 

2019年ウルトラツアー97を買うのは賛成か【CLASHが登場】

 

2019年、「#wilsonの革命」ということでウィルソンは新たに「CLASH(クラッシュ)」というラケットを発表しました。

 

こちらも僕は打ってみたのですが、簡単にボールを飛ばせるし、ゴムのような特殊な打感で気持ちがいいので、人によってはこちらの方がおすすめかもです。

ウルトラツアー97だけおすすめして記事を終わらせればよかったのに、、スイマセン。

 

 

 

▪︎ULTRA TOUR 97
→低弾道で、相手が打ちづらいボールをこちらが打ちたいならばウルトラツアー97がおすすめ。

▪︎CLASH
→中弾道で、ウルトラツアーよりは相手も合わせやすいボールだが、簡単に圧倒的パワーを出せるので、楽にフェデラーみたいなイメージでボールを飛ばしたいなら今ならクラッシュの検討もありです。

 

 

クラッシュはとにかく飛ぶんですよね。自分のテニスで重視していきたいものは「相手が返球に苦しむ球」か、それとも「圧倒的飛ばしやすさ」か、そんな判断で決めてみてください。
>>ウィルソン・クラッシュはブレードよりもイージーな件【パワー圧勝】

 

※ウルトラツアー97はネットからしか買えません。数量限定なので、2本買いは早くしないと買えなくなります。