こんにちは、KOYAです。
2017年に実物のフェデラーを道路一本分の距離で見たことがあります。
フェデラーのガットのテンションは、インターネットで検索すると、嘘(というか古い情報)がいまだに流れてくるので、今回この記事で情報共有しておきます。
まずは、先日のツイートから話を展開しましょう。
ウィンブルドンでフェデラーvs.錦織があったので、「フェデラー」という単語に付随して、ネット情報の間違いを一つ補足させてください。
フェデラーのガットテンションは、90平方インチを使ってた頃までは確かに「48/46」程だったのですが、現在は「58/55」程です。
ガットの飛びはラケットで変わる
@資産になる労働 ( ) July 11, 2019
ウィンブルドンでフェデラーvs.錦織があったので、「フェデラー」という単語に付随して、ネット情報の間違いを一つ補足させてください。 フェデラーのガットテンションは、90平方インチを使ってた頃までは確かに「48/46」程だったのですが、現在は「58/55」程です。 ガットの飛びはラケットで変わる
サーフェスやボール、気温、高度によってもポンド数を1〜3くらいは微調整しているので、細かいところは無視してほしいですが、おおよそは「50後半」くらいに変わりました。
まだ「40後半くらい」のローテンションで張っていると思っている方が多いので、ここでしっかり訂正しておきます。
フェデラーはなぜガットのテンションを高めたのか
🎾❣️ pic.twitter.com/X2gzTUE4vQ
— Roger Federer (@rogerfederer) June 25, 2019
そもそもガットは何のために存在するかというと、「ボールを飛ばすため」です。
そして、ラケットによってボールを飛ばす反発力が異なり、筋力も人によって異なります。
一方コートの大きさは一定なので、収めないといけない飛距離は指定されている。
しかし、人間のフォームを歪ませたり、力加減で飛距離を制御すると運動連鎖が崩壊し、下手になるので、ラケットであったり、ガットであったりで、ボールが若干飛ばないように調整していきます。
ガットのテンションは、方程式で決まります
こちらの動画を見ると数分で理解できるのですが、テキストでも以下解説しておきます。
ガットのテンションを決める、黄金の方程式
「ボールの飛び」=「あなたのボールを飛ばす能力」+「ラケットの反発力」+「ストリングの反発力」
この方程式に関して、補足をしておくと、下記のよう。
- あなたの筋肉量が多かったり、体の使い方が上手だと、ボールをより飛ばせます
- ラケットが厚かったり、フェイス面積が大きかったりすると、一般にボールは飛びます
- ストリングも、物によって反発力が変わってきます
上記のとおり。
運動連鎖を見直したいけど、よくわからないというあなたは、下記動画をどうぞ。
ストロークの運動連鎖を改善するための動画
今回の記事は、運動連鎖の話じゃないので、動画へのリンクを貼るだけにさせていただきます。
フェデラーは2014年にガットのテンションを変更
Good to be 10 again
👋 from Halle pic.twitter.com/1jg2aVcDjr— Roger Federer (@rogerfederer) June 23, 2019
フェデラーは2002年くらいから「90平方インチ」というかなり小さいフェイス面積のラケットを使っていました。
» 参考:フェデラー歴代ラケットと過去20年間の歴史をまとめる【完全網羅】
しかし、30歳を超えて、2011、2012年、2013年と自分が歳を取っていくのに対してよりストローク重視のテニスを展開してくるジョコビッチ、ナダル、マレーの勢いに押され、次第にジリ貧に。
そういた経緯があり、2013年後半からラケットチェンジに挑みました。
126本ほどのラケットを試し、「プロスタッフRF97」を作成。名に冠するように、「97平方インチ」のそれでも一般的にはフェイス面積小さいですが、フェデラーにしては大きめのラケットになりました。
そして、当然ですが、フェイス面積が大きくなったら、ラケットのもつ「反発力」も大きくなります。そういった経緯で、フェデラーは年齢による自分の肉体の劣化以上に大きな反発力をラケットから得るようになりました。
そして、「ラケットのもつ反発力の増加分」>「フェデラーの体の劣化分」という式が成立して、単純な引き算をするために、フェデラーはガットテンションを引き上げました。
ガットのテンションを高めると、当然ボールの飛びを抑えられるようになります。
フェデラーのテンションが高くなったことの証拠映像
ブラックinブラックのラケットを持っているので、少なくとも97インチになって以降の動画であることはお分りいただけると思います。
この動画を見ると、「26.5kg main-in 25.0 kg cross」なので、変換するなら、「59.5ポンド/57.0ポンド」とかですかね。
映像では、実際にフェデラーがラケットを手渡して、そのままガットを張るのが確認できます。
当然のように、サインを3枚要求されているのが面白いです。
というわけで、今回はちょっと短めですが、おわりになります。
最後に補足で、フェデラーのラケット周りのギアを紹介しておきますね。
フェデラーの使っているラケット(プロスタッフRF97)
2019年時点では、2018年モデルの黒白ではなく、2016年モデルのブラックinブラックのコスメで、2018年モデルの柔らかさのラケットを使っています。
外見は完全に2016モデルと同じで、スイス国旗がなくなっただけなので、買うとしたら2016年モデルの型落ちを半額で買うのもお買い得ですね。
フェデラーの使っているガット
▼メイン:ウィルソン ナチュラル
▼クロス:ルキシロン アルパワーラフ
ガットのメイン(縦糸)はボールの飛び、クロス(横糸)はボールの打感を作ると言われていて、普通ポリをメインにし、ナチュラルをクロスにします。
しかし、フェデラーはクロスをポリにする、「フェデラー張り」という張り方をしていて、実は試してみると、飛ばないですが、こっちの方が引っ掛かりがよく、スピンがかかります。
最後に、フェデラーの関連記事でもどうぞ。
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