こんにちは、KOYAです。
怪我の原因は自分の運動連鎖の歪みにあると思っています。
先日に下記のツイートをしました。
先日、40代男性に「肘の痛み」を相談されたのですが、見たところ原因は「手打ち」にありました。彼の場合は、フォアハンドの際左手と腰を使った軸のひねり戻しが存在せず、体幹と利き手が完全に分離してしまっていました。
怪我した際はサポーターしつつも、身体の使い方に原因を探ってみましょう。
怪我した際はサポーターしつつも、身体の使い方に原因を探ってみましょう。
悲しいことに、バスケとか水泳とかあるいは武道など、これまでスポーツに取り組んできた人でも、テニス独特の身体の回転を生かした運動がうまくできず、怪我してしまう場合はあります。
本記事では、テニス肘になってしまう原因を探りつつ、あなたにも自分で確認していただきつつ、原因の克服のためにできることについて解説していきたいと思います。
本記事の内容
▪︎テニス肘(テニスエルボー)とはなにか
▪︎道具で衝撃を軽減できるのか
▪︎運動連鎖に原因があるのか。動画で運動連鎖を見直そう
▪︎自分のフォームはどうなっているのか。ビデオ撮影してみよう
上記の内容について、深掘りしていきます。
このブログでは度々扱ってきましたが、今回もビデオ撮影大活躍の予感ですm(_ _)m
テニス肘(テニスエルボー)とはなにか
突っ込みどころ満載な画像です<(_ _)>
僕は医者ではなく、そのためにこの記事を読んでくださるあなたに不適当な回答をするのは嫌なので、専門家(整形外科の専門医)の見解を引用させていただきます。
テニス肘はスポーツなどで手首を使った時に発生する肘痛で、別名、上腕骨外(内)上顆炎といい、肘における前腕伸筋(屈筋)腱付着部の炎症(いわゆる腱鞘炎と同じ)です。
出典:ZAMST
すなわち、腕を使ってしまっているから痛みが生じるわけです。ボールの衝撃を腕ではなく、身体の他の大きい部分で受け止められるようなイメージに切り替えていく必要があります。
また、原因と発生メカニズムとしては下記のように専門家は解説しています。
テニスによる原因は、ラケットでのボールインパクト時の衝撃が手首に伝わり、そのストレスが肘の筋腱付着部にまで及ぶためです。上級者よりも、ラケットのスイートスポットに球が当たりにくい初・中級者のほうが受傷しやすく、「障害=テクニック未熟」を反映しています。また、受傷要因の根底には、オーバーユースによる疲労性障害があります。
受傷のタイプは肘の外側(、親指側)を痛めるバックハンドタイプ(写真1)と、肘の内側(小指側)を痛めるフォアハンドタイプ(写真2)とに大別されます。誘因として、ラケットの材質(衝撃吸収性の良否)やガットの硬さ、ラケットの破損による衝撃吸収性の悪さ、などが挙げられます。出典:ZAMST
ちょっと難しいかもですが、わかりやすくいうと次の通り。
▪︎テニス初心者に発生しやすい
→身体の使い方を、まだ理解の上で変えられていないから
▪︎肘の親指側を痛めるバックハンドタイプと、小指側を痛めるフォアハンドタイプがある
▪︎衝撃吸収性を高めることでも、対処療法になる
→ラケットを衝撃吸収性の高いものに変えたり、振動吸収措置を施したり、ガットのテンションを高めたりすることも有効
「衝撃吸収性を高めることでも、対処療法になる」は朗報ですよね。すなわち、身体の使い方をどうにかするのが根本改善になりますが、その上でラケットを変えたり、振動どめの工夫をしたり、ガットを硬くないものに変えたりすることで、腕に伝わる衝撃そのものを小さくしていくことが可能になります。
道具でできる、衝撃収集措置(ラケットor人の工夫)
ざっと挙げると、下記の通りです。
<ラケット側でできる、衝撃吸収>
▪︎ラケットを厚くて柔らかいものに変える
▪︎リプレイスメントグリップ(元グリ)を衝撃吸収性の高いものに変える
▪︎振動止めをつける
▪︎ガットを柔らかいものに変える、あるいはテンションを下げる
<プレーヤー側でできる、衝撃吸収>
▪︎テニスエルボー防止用のサポーターを装着する
一つずつ、解説していきます。
ラケットを厚くて柔らかいものに変える
基本的に打つくて重いラケットはかっこいいですが、とはいえ、スイートスポットを外したときの衝撃も大きく、上級者向けです。
すると、自然に「厚め、かつ面も大きい、重すぎない」ラケットが必要になり、僕のおすすめはバボラのピュアアエロです。
このラケットはラケット自体がものすごくパワーを持っているので、多少プレーヤーは楽にボールを飛ばせるようになります。
テニスエルボーの視点は全く取り入れていなかったですが、ピュアアエロについては「【ナダルのラケット】バボラピュアアエロをレビューする【評価高い】」をご覧になってください。
また、「バボラはいいけど、でも俺のプレーには合わないんだよなぁ」という中級者の方は、「そんなこと言っている場合じゃないよ」というツッコミを入れつつ、新しくウィルソンから出たCLASH(クラッシュ)をおすすめしておきます。
見た目はスマートですが、ものすごくしなる上に、ゴムのような衝撃吸収力を持ち、ボールがピンポン球のように簡単に飛んでいくからです。
>>ウィルソン・クラッシュはブレードよりもイージーな件【パワー圧勝】
リプレイスメントグリップ(元グリ)を衝撃吸収性の高いものに変える
元グリップがレザーとかだとかっこいいし、打感もよくわかりますが、衝撃は大きいので、フォームを完全に改善できるまではクッション性の高いものに変えておく必要があります。
振動止めをつける
わりとプロは振動止めをつけなかったりしますが、それは常にスポンサーがいることでガンガンストリングを新鮮な状態に張り替えられるからです。
我々は古いガットで打ち続けていれば、それは体への負担増加になるでしょう。
錦織さん一押しのキモニーのマッシュルームです
ガットを柔らかいものに変える、あるいはテンションを下げる
1日2日とかで切らないのであれば、男性でもナイロンにする、あるいはせめて横糸をナイロンにしたハイブリットにすると、ガットによる衝撃は軽減できるでしょう。
※「ハイブリット」についての解説記事:【完全版】テニスのガットの選び方、張替え基準の教科書【徹底解説】
また、テンションを下げることでスイングスピードがゆっくりでもボールを斜め上方向に飛ばしやすくなりますから、テンションを上げるのも一つの方法です。その場合は思い切って10ポンドくらい下げてしまいましょう。5くらいの近いだと、あんまり体への負担的には変化がないです。
テニスエルボー防止用のサポーターを装着する
ある意味人間側にできる振動止めです。やはり身体の使い方を見直すという根本を直さない限り、道具ではごまかし続けることしかできないのですが、ないよりはあったほうがいいでしょう。僕もテニスを始めた初期の頃肘が痛くなって買ったことがあります。
運動連鎖に原因があるのか。動画で運動連鎖を見直そう
そして、ようやく根本の見直しに入りました。
直す点はシンプルで、「身体のひねり戻し」を習得できれば腰から伝わってきたエネルギーをボールに伝えることができるので、腕で無理して振る必要がなくなります。
基本的にはこちらの動画を閲覧していただければ「ひねり戻し」のイメージはつかめるかと。補足で、この際「左手で壁を作る」あるいは「左肩を入れる」などと考えてあげることもお忘れなく。
ひねり戻しが正しくはたらけば、腰→上半身の回転→腕→ラケットの順番でエネルギーが連鎖していきます。「体は身体、腕は腕」と分かれてしまうのが一番NGです。
自分のフォームはどうなっているのか。ビデオ撮影してみよう
上記の動画が運動連鎖の理想像ですが、あなたはどうなっているでしょうか。
基本的に、テニス肘の克服だけでなく、テニス上達のためにはいずれこの「運動連鎖」の壁にはぶち当たります。現代はスマホで手軽に撮影できる時代ですから、友人にスマホを持ってもらい、ストロークを撮影してみましょう。
上記の動画のような、腰と体幹の回転はありますか。また、バックハンドならばきちんと前足の踏み込みはありますか。体重が後ろにかかってしまって前足に体重がかかっていなかったら力強いバックハンドは生まれません。
肘のサポーターなり、ストリングを変えるなり、道具を揃えてからでいいので、痛みが生まれる根本の解決を目指して取り組んでいきましょう。
今回は以上になります。